スポーティな走りを楽しみたい! マニアックだけど初心者向けの中古車 10選 海外で注目のクルマ

公開 : 2024.08.11 18:05

3. フィアット・パンダ100HP

長所:優れたコストパフォーマンス、感銘を受けるドライビング・ダイナミクス
短所:交換用部品が少ない、価格が徐々に上昇している

フィアット・パンダのドライバーというと、欧州では1週間分の牛乳とパンを買いに行く陽気な年金生活者のイメージがある。しかし、この100HPはおばあちゃんのショッピングカートではない。

3. フィアット・パンダ100HP
3. フィアット・パンダ100HP

設計はホットハッチそのものだ。当時の新型グランデ・プントから1.4LのDOHCエンジンを小柄なパンダに移植し、さらに5馬力を追加して最高出力100psに高めた。

車重は975kgと軽く、6速トランスミッションとの相性が良いため実走行では驚くほどの速さを見せる。

そのすばしっこいキャラクターは、アウディ風の大型フロントグリル、ワイドフェンダー、小さなリアスポイラーなど、100HP専用のデザインにも表れている。

長年、中古車市場では驚くほどお買い得だったが、最近になってカルト的な人気を獲得し、価値が上昇している。英国の中古車価格は1000ポンド(約20万円)から6000ポンド(約120万円)の間で、下限はレストア候補、上限は走行距離の少ないコレクターズカーである。

注意すべきは、修理が難しいかもしれないということ。100HPには専用パーツが多く、何かあったときに悪夢を見ることになりかねない。例えば、リアのビームアクスルは錆びやすく、スプリングが折れやすい。これは他のモデルには使われておらず、100HPの生産台数もあまり多くないので、交換品を見つけるのは難しい。

同様に、ボディワークも保護したい。バンパーはリサイクルプラスチックで作られているため、修理が厄介で、ショップによっては対応を断られることもある。交換品は中古で400ポンド(約8万円)前後だ。

しかし、良い個体を手に入れれば、運転免許証を危険にさらすことなく楽しめる。過去20年間で最も魅力的なコンパクトカーの1つである。

4. スズキスイフト・スポーツ(2006-2011)

特長:0-100km/h加速9.0秒以下、純粋に軽快な走りを楽しめる
短所:保険料がやや高い

スズキ・スイフト・スポーツは、プジョー205 GTiやフォード・エスコートXR3iと並ぶ、典型的なホットハッチの1つである。これらに共通するのは、普通のハッチバックに少量のスパイスを加えて、美味しく仕上げているということだ。

4. スズキ・スイフト・スポーツ(2006-2011)
4. スズキ・スイフト・スポーツ(2006-2011)

例えば、スイフト・スポーツは1.6Lエンジンを搭載し、最高出力125psを発生する。0-100km/h加速を8.9秒で駆け抜け、最高速度は200km/hに迫る勢い。

忘れてはならないのは、車重がわずか1.1トンであること。非常に魅力的なパワーウェイトレシオを持っているのだ。

中古車の価格は控えめだ。保険料についてはこの10台の中ではやや高めのグループに属するが、それでもまだ低い方だと言える。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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