【ポルシェ・マカンに次ぎカイエンもEV化】 でもご安心を ハイブリッドも内燃エンジンも残します

公開 : 2024.07.28 07:25

第四世代となるカイエン。フル電動化されたカイエン初のプロトタイプがポルシェの工場を後にし、これから実走行テストが始まる段階にまで来ました。しかしポルシェはハイブリッドも内燃エンジンも残すと発表しています。

第4世代のカイエン

第4世代のカイエンは、フル電動モデルとなるとポルシェは述べた。

最初のカモフラージュされたプロトタイプの厳しいテストプログラムは、すでに進行中で、ポルシェは同時に、パワフルなハイブリッドモデルと内燃エンジンモデルの開発も進めているとも付け加えている。

第四世代となる新型カイエン
第四世代となる新型カイエン

2030年まで、そしてそれ以降も、この成功を収めているSUVは世界中で3種類のパワートレインで展開される予定だという。

ポルシェ・カイエンは、20年以上にわたり、ポルシェらしい走行性能、日常の走行での優れた快適性、オフロードにおける優れた走破性など、幅広い能力で高い評価を受けてきたと彼らは言う。

今後のカイエンは、このサクセスストーリーを継承し、モデルに装備されてきた機能をすべて引き継いでいく。

ポルシェAGのCEO、オリバー・ブルーメ

「カイエンは常に、このセグメントのスポーツカーを定義づけてきました。2025年頃には、第4世代のエレクトリックSUVがこのセグメントのスタンダードになるでしょう」と述べ、さらに続けて「同時に、2030年代には、パワフルで効率的な内燃エンジンモデルおよびハイブリッドモデルを多数ラインナップする予定です」と語った。

第3世代のカイエンにはさらなる改良が施され、第4世代のフル電動化モデルと並行して販売される予定だ。

昨年、ポルシェ史上最大規模のアップグレードが行われた現行カイエン世代は、今後、多額の技術投資によってさらに開発が進められる。

開発はパワートレイン、特にポルシェが開発し、ツッフェンハウゼンのエンジン工場で製造しているV8エンジンの効率向上を中心に行われ、このツインターボエンジンには、将来の法規制にも対応できるよう、広範な技術的対策が施される見込みだ。

新型への期待

SUVセグメントにおける新しい基準の確立が開発目標

ポルシェは、エレクトロモビリティに積極的に取り組んでいると述べた。

「私たちの製品戦略では、顧客の需要や世界の各地域におけるエレクトロモビリティの普及に応じて、2030年には新車の80%以上をフル電動化することが可能となるでしょう」とブルーメは語っている。

第四世代となる新型カイエン
第四世代となる新型カイエン

ベストセラーモデルであるカイエンの第4世代の導入は、完全な新規開発モデルとして、ポルシェにおけるエレクトロモビリティの拡大に大きく寄与することを目的としているという。

ポルシェAGの研究開発担当役員ミヒャエル・シュタイナー

「このフル電動化されたラグジュアリーSUVは、800Vアーキテクチャを採用したプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)の包括的な開発をベースとし、PPEアーキテクチャの柔軟性により、高電圧システム、パワートレイン、シャシーの各分野における最新技術を統合することができます。私達は、電動化の可能性を活用し、カイエンをさまざまな面、例えば走行性能の面で、まったく新たなレベルに引き上げます」と付け加えた。

開発目標として、ポルシェの特徴である走行特性に加え、大容量で安定した充電、高効率、そして高いレベルの快適性と日常的な使いやすさが掲げられる。

数百万キロにおよぶテスト

デジタル開発とテスト、そしてヴァイザッハにある開発センターのテストコースでの最初のテスト走行を経て、カモフラージュされたフル電動カイエン初のプロトタイプがポルシェの工場を後にした。

カイエン生産ライン担当副社長ミヒャエル・シェッツレ

「実走行テストが始まりました。これは開発プロセスにおける最も重要なマイルストーンのひとつです。」

「発売日までに、プロトタイプは気候や地形のきわめて厳しい条件のもと、世界中で数百万キロのテスト走行を完了する予定です。このようにして、私達の高い品質基準に従って、ハードウェア、ソフトウェア、そして車両のすべての機能の耐久性と信頼性を確保するのです」と締めくくった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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