【国内試乗会】相性抜群! マクラーレンの空力性能×アルトゥーラ・スパイダー

公開 : 2024.08.02 06:05

整流された水飛沫でわかったこと

軽量とともにマクラーレンのコアバリューである空力性能が、スパイダーとの相性抜群であることを再認識した。

高速道路に入り速度が上がっても風の巻き込みはきわめて少ない。クルマのセンター部にわずかに風が入るが、運転席と助手席は直撃しない。イメージとしてはそよ風を受けている感じで、時々、前髪をかきあげたくなる程度。

マクラーレン・オートモーティブ

そして、途中、フロントウィンドウに当たる雨足が強まったが、室内には一滴たりとも雨は入らない。

前方を走るアルトゥーラの後ろ姿を見て納得。ドアミラーやリヤエンドからキレイに整流された水飛沫が飛んでいた。空気は見えないが、雨によって空力性能を可視化することができ、感激してしまった。

一般的に、オープンモデルは重量が増え、剛性が落ち、重心が高くなるなどオープンエアの気持ち良さとトレードオフされる要素が多いとされるが、アルトゥーラ スパイダーは妥協なく走りもオープンエアも堪能できる。

アップデートが施されたMY25のクーペにも乗ることができたが、リアルスポーツを求めるならクーペを勧める。が、荒れた高速道路の路面もしなやかにいなし、乗り心地も快適で、ワインディングではスポーツカーとしてのパフォーマンスを発揮。ドライブモードの組み合わせでさまざまな走りを楽しめ、しかもオープンエアも楽しめる。こんな欲張りで贅沢なクルマはない。私なら迷わずスパイダーを選ぶだろう。

マクラーレン・アルトゥーラ・スパイダー

全長×全幅×全高:4539×1913×1193mm
駆動方式:RWD
車両重量:1560kg
パワートレイン:V型6気筒2993cc ツイン・ターボチャージャー+電気モーター
最高出力:700ps/7500rpm
最大トルク:73.5kg-m/2250rpm
最高速度:330km/h
0-100km/h加速:3.0秒

マクラーレン・オートモーティブ

記事に関わった人々

  • 執筆

    佐藤久実

    Kumi Sato

    大学在学中にレースデビューし、耐久レースをメインに活動。ニュルブルクリンク24時間レース、スパ・フランコルシャン24時間レースで入賞を果たす。モータースポーツで培ったスキルをベースにインストラクターとしても活動。東海大学工学部動力機械工学科非常勤講師、芝浦工業大学特別講師の経験あり。日本カー・オブ・ザ・イヤー、World Car Awards、日本ボート・オブ・ザ・イヤーの選考委員も務める。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事