新型「高級電動ステーションワゴン」まもなく発表! アウディA6 eトロン 洗練ボディで航続距離700km超か

公開 : 2024.07.31 18:25

アウディは7月31日に新型EV「A6 eトロン」を発表予定だ。30年の歴史があるA6初のフル電動車で、セダンとステーションワゴンが用意される。航続距離は700kmを超える可能性が高い。

30周年の節目に新型デビュー

アウディは本日(7月31日)、新型EV「A6 eトロン(A6 E-tron)」を発表する予定だ。30年の歴史を持つA6に初めてフルEVが導入される。

公開された予告画像では、新型A6 eトロンのスポーツバックおよびアバント(ステーションワゴン)の姿が確認できる。最近目撃されたプロトタイプでも示唆されているように、2022年公開のコンセプトモデルに非常に近いスタイリングとなるようだ。

欧州で目撃されているA6アバントeトロンのプロトタイプ
欧州で目撃されているA6アバントeトロンのプロトタイプ    AUTOCAR

初代A6は今からちょうど30年前、1994年に発表された。その前身であるアウディ100の歴史は1968年まで遡る。今回の新型は第6世代の「C9系」となる。

A6 eトロンはアウディにとって5番目のフルEVシリーズであり、今後これに続いてA4、A8、A3が登場することになる。

現在販売されている内燃機関のA6は、年内に大幅マイナーチェンジが施され、「A7」と改名される見込みだ。これに伴い、現在A7の名で販売されている4ドア・クーペは引退する。

Q6 eトロンと駆動系を共有か

A6 eトロンは、アウディとポルシェが共同開発した高級EV向けプラットフォーム「PPE」をベースとする。PPEはすでにQ6 eトロンやその兄弟車であるポルシェ・マカン・エレクトリックに採用されている。

ドライブトレインの詳細について明らかにしていないが、おそらくQ6 eトロンの仕様を踏襲したものになるだろう。Q6 eトロンは最高出力400psのモーターと800Vの急速充電システムを備えている。

アウディが公開した予告画像
アウディが公開した予告画像    アウディ

効率性重視のシングルモーターモデルの他、「S6」や「RS6」などパフォーマンス志向のツインモーターモデルが用意されるだろう。

Q6 eトロンは約100kWhのバッテリーをフロアに搭載し、航続距離は700km、充電速度は最大270kWで、10分間の充電で300km分の航続距離を稼ぐことができる。A6 eトロンに同じバッテリーが搭載されると仮定すると、空気抵抗の少ないボディ形状によって航続距離が向上する可能性が高い。

ステーションワゴンのA6アバントeトロンは、今年初めにドイツの公道でテスト走行しているところを目撃されている。メインヘッドライトの上に配置されたデイタイム・ランニング・ライト、大型のフロントグリル、デジタルサイドミラー、(不明瞭だが)フルワイドのリアライトを備えている。

また、コンセプトモデルにはなかったが、空力に配慮したフラッシュ式ドアハンドルや、新しいアルミホイールも確認できる。

2022年に公開のコンセプトモデルでは、バッテリーがシャシー全体にフラットに配置されているため、現行A6とほぼ同等の室内寸法と積載量を実現すると言われていた。この特徴は市販車にも引き継がれる可能性が高い。

EV専用プラットフォームによってロングホイールベースとなり、後席のレッグルームも広くなっていると期待される。

A6アバントeトロンのサイズは、全長4960mm、全幅1960mm、全高1440mmで、内燃機関搭載のA6と近い。

昨年のAUTOCARのインタビューで、当時のアウディのデザイン責任者、マルク・リヒテ氏は、「A6 eトロンは、eトロンGTを発表してからちょうど3年後に発売される予定です。コンセプトカーをご覧いただければわかるように、市販車にとても近いのですが、よりスマートでシンプルになります」と語っていた。

リヒテ氏によれば、2027年頃に発売予定の新型A8 eトロンは、2021年のコンセプトモデル「グランドスフィア」に「非常に近い」ものになるという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事