アルファ・ロメオ・ミト・ツインエアー
公開 : 2012.07.21 14:02 更新 : 2017.05.29 18:25
■どんなクルマ?
フィアット独自の2気筒875ccターボ・モデルを加えることによってアルファ・ロメオはミトのラインナップを厚くした。この2気筒エンジンは、フィアット500、プント、そしてパンダに搭載されているもので、最高出力84bhp、最大トルク14.8kg-mで、23.8km/lという高い経済性を発揮するユニットだ。
■どんな感じ?
確かにツインエアー・エンジンを搭載したことは、ミトにとっては利点だ。重いスロットルの下で、素晴らしいサウンドと共にスムーズに174km/hの最高速まで加速する。
ドライバーは、ダイナミック、ノーマル、オールウェザーという3つのモードを選ぶことができる。ノーマルとオールウェザーは78bhp、10.6kg-mにパワーと抑え、ダイナミックにセットすると84bhp、14.8kg-mのフルパワーが利用でき、更にステアリングが重くなるという仕組みだ。そのモードを変えることによって、クルマのパーソナリティが変化するというわけだ。
ダイナミックにモードを入れると、ミトは6bhp、4.2kg-mプラスされたパワーを発揮し、よりスポーティに突き進む。エンジン・ノートも大きくなり、その音がキャビンに侵入してくる。
ノーマルとオールウェザー・モードは、高速をクルージングする時や、2級国道、そして街中を走るのに適しているようだ。
ダイナミック・モードで曲がりくねったターマックを走ると、確かに活発ではあるが、プッシュ・アンダーステアに苦しむこととなる。というのも、ツインエアーのミトは、他の4気筒モデルよりも10%、フロント・エンドが軽いからだ。また、ステアリングはほとんどデッドで、路面のフィーリングを伝えない。ただし、ボディ・ロールは程よくコントロールされている。
長いギア・スティクを持つトランスミッションだが、それほどクイックなシフトが味わえるわけではないことを付け加えておこう。
インテリアについて触れておくと、多くの調整が可能なシートとステアリングによってベストなシート・ポジションを取ることが可能だ。そして、われわれのテストカーにはキャメルのトリムがされ、オプションの本革のシート、アップグレードされたステレオ、デュアル・ゾーン・エアコンが装着されていた。
■「買い」か?
その燃費については23.8km/lと公式にアナウンスされているが、われわれが高速道路と2級国道を含んで、ダイナミックとノーマルを半々でテストした結果は10.3km/lであった。活発にエンジンを回すことが多かったのだが、それがなければ14km/l台はいったと想像できる。
(アレックス・カーステン)
アルファ・ロメオ・ミト・ツインエアー
価格 | 15,350ポンド(188万円) |
最高速度 | 174km/h |
0-100km/h加速 | 12.5秒 |
燃費 | 23.8km/l |
Co2排出量 | 98g/km |
乾燥重量 | 1130kg |
エンジン | 2気筒875ccターボ |
最高出力 | 84bhp/5500rpm |
最大トルク | 14.8kg-m/2000rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |