マフラーの音が懐かしい? アバルト500e x ミニ・クーパー SE(1) 小さな電動ホットハッチ乗り比べ

公開 : 2024.08.10 09:45

エグゾーストノートが懐かしい?

エンジンサウンドやエグゾーストノートが懐かしい、と思うドライバーもいらっしゃるだろう。だが、筆者はそうでもない。

2024年の現実は、少し息苦しそうなノイズを放つ3気筒か4気筒ターボに、多段ATという組み合わせが現実的な選択肢。パワフルでも、味わい深いとはいいにくい。

アバルト500e ツーリスモ(英国仕様)
アバルト500e ツーリスモ(英国仕様)

静かで瞬間的に、アバルト500eは154psのパワーを繰り出す。うるさそうな表情を浮かべた歩行者から、睨まれることはない。

英国では、内燃エンジンのホットハッチは希少になった。フォードフィエスタ STは生産が終わり、ヒョンデi20 Nもディーラーから姿を消した。ホンダシビック・タイプRやトヨタ・GRヤリスは高額だし、導入台数も限られる。

アバルト500eでは、サウンドジェネレーターで人工のエンジン音を聞くことはできる。だが、ずっと2速に入ったままのようで、音質も良いとはいえずボボボッとうるさい。そのスイッチは、オフのままで構わない。

駆動用バッテリーの容量は37.3kWhあり、1度の充電で走れる距離は、カタログ値で251km。現実的には、225km前後のようだ。

車内空間は広いとはいえない。自分の身長は185cmと高めだから、太ももが座面からはみ出てしまう。シートを後ろに下げても、余裕は感じにくい。

背が低めの場合は、シートを高く設定することになると思う。身長に関係なく、右ハンドル車では左足を休めておく場所が限られるのも惜しい。

この続きは、アバルト500e x ミニ・クーパー SE(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

アバルト500e x ミニ・クーパー SEの前後関係

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