航続距離720km超! 高級電動ステーションワゴン、アウディ新型「A6 eトロン」 550馬力のスポーツモデルも

公開 : 2024.08.02 06:25

アウディが新型EV「A6 eトロン」を発表。スポーツバックとアバントの2種類が用意され、航続距離は最長756kmを謳う。ツインモーターで合計出力550psの「S6」も導入される。

ボディタイプは2種類

ドイツの自動車メーカーであるアウディは7月31日、ミドルサイズの新型EV「A6 eトロン」および「S6 eトロン」を欧州で発表した。最高出力550ps、航続距離750km以上を誇り、ライバルのBMW i5とメルセデス・ベンツEQEに戦いを挑む。

A6としては第6世代に数えられ、シリーズ初のフル電動化を実現した。内燃機関を搭載する現行A6は、まもなく実施予定のマイナーチェンジに伴い「A7」へと名称を変更する。

アウディS6スポーツバックeトロン
アウディS6スポーツバックeトロン    アウディ

新型A6 eトロンの外観は、2021年に公開されたコンセプトモデルを忠実に踏襲している。大型のエアインテーク、ヘッドライト、ADASセンサーなど、量産車に必要な装備が追加されたことでフロントエンドは軽くスタイリングが変更されているが、流麗で力強いプロポーションは健在だ。

ボディタイプはハッチバックの「スポーツバック」とステーションワゴンの「アバント」の2種類がある。

航続距離は最長756km

電動SUVのQ6 eトロンと同様に、新世代のEV用プラットフォーム「プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)」を採用し、800Vの高電圧アーキテクチャーと幅広いバッテリーおよびパワートレインの導入を可能にした。

注目すべき点は、A6スポーツバックeトロンで航続距離756km(欧州WLTPサイクル)を達成したことだ。競合相手のBMW i5(573km)やメルセデス・ベンツEQE(690km)を上回る。ワゴンボディのA6アバントeトロンは、エアロダイナミクスにやや劣る形状のため航続距離が720kmと謳われている。

アウディS6アバントeトロン
アウディS6アバントeトロン    アバント

スポーティモデルのS6スポーツバックeトロンの航続距離は675km、S6アバントeトロンは647kmとされている。

この航続距離は、高効率な94.9kWh(使用可能容量)のバッテリーによるものだ。PPE専用設計で、12個のモジュールと180個のセルで構成されている。また、発売後まもなく10個モジュールの79kWhバッテリーも導入される予定だ。

どちらも正極材にニッケル・マンガン・コバルト(NMC)を使用したリチウムイオンバッテリーで、Q8 eトロンeトロンGTのユニットよりもセル密度を30%向上しているという。

家庭用のAC充電器で最大11kW(将来的に22kWへアップグレード予定)、DC充電器では最大270kWの急速充電に対応する。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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