「軍用Gクラス」が手に入る! ソフトトップの2ドア車、スマホ連携も 最新レストモッド

公開 : 2024.08.06 18:05

英国の新興企業が軍用車両のメルセデス・ベンツGクラス(230GE)のレストモッドを発表した。クラシックなデザインに現代的な装備を組み合わせた。

元スイス陸軍の230GEを現代的に改良

英国の新興企業アーケード・カーズ(Arcade Cars)が、メルセデス・ベンツ230GEのレストモッド「ソウジャーン(Sojourn)」を公開した。クラシックなGクラスの魅力と、現代のGクラスの使い勝手をバランスよく融合しているという。

ロングホイールベースの初代Gクラス(W460)をベースにしており、6人乗りまたは8人乗りの仕様がある。パワートレインはガソリンエンジンとバッテリーEVの2種類が用意されている。

アーケード・カーズの「ソウジャーン(Sojourn)」
アーケード・カーズの「ソウジャーン(Sojourn)」    アーケード・カーズ

スイス陸軍のストックからベース車両を調達しており、全車ソフトトップルーフの2ドア・ボディとなる。

エントリーグレードは、オリジナルと同じ2.3L 4気筒ガソリンエンジンと4速ATを搭載し、最高出力127psと最大トルク19.4kg-mを発生。駆動方式は当然ながら四輪駆動だ。

また、クランクシャフト、ピストン、ロッドを変更した280GE用の2.8L直6エンジンも用意されている。最高出力151ps、最大トルク24.2kg-mで、オリジナルのユニットと比べると5ps低下しているが、トルクは1.1kg-m向上している。

バッテリーEVのパワートレインについては、英国のエバーラティ(Everrati)社が開発中だ。同社はポルシェ964型911、メルセデス・ベンツSL、フォードGT40のEV化を手がけた実績がある。

ソウジャーンのインテリアは、上質なプレミアムレザーまたはアルカンターラから選択可能だ。

また、アップル・カープレイとアンドロイド・オートを備えたインフォテインメント・タッチスクリーンや、サブウーファー付きの新しいサウンドシステムも装備される。

価格は13万ドル(約1850万円)からで、今月開催されるペブルビーチ・コンクール・デレガンスでのデビュー後、今年後半から納車開始予定だ。

アーケード・カーズ社はさまざまなレストモッドを展開している。同じGクラスベースでは、シンガポール陸軍のストックからメルセデス・ベンツ240GDを調達し、オープントップの2シーターとして現代的に仕上げたライオン(Lion)がある。

また、初代ポルシェ911 Fと912にテスラモデルSのモーターとフォルクスワーゲンのバッテリーを搭載し、電動化したシャドウ(Shadow)もある。こちらは0-100km/h加速5.0秒未満を達成し、航続距離約400km 、DC急速充電に対応するという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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