メルセデスAMG Cクラス 詳細データテスト 足りないナチュラルさ 動力性能のわりに洗練度は高い

公開 : 2024.08.10 20:25

快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆

多くのひとにとって、スーパーワゴンの魅力は音の大きなエンジンを誇示することだが、ご近所に遠慮せずに済む静かな電動走行にも惹かれるところだ。C63は、このジャンルでは走行時により高い洗練ぶりを見せる部類だ。

113km/hで70dBAという室内騒音は、ノーマルのCクラスに期待する以上で、RS4よりはうるさいが、M4の73dBAよりは静かだ。ワゴンとクーペの洗練性の性格差を考えれば、M3ツーリングもM4よりうるさいということはないだろう。

これだけの動力性能を持ちながら、乗り心地も静粛性も悪くない。シートは快適性とホールド性を両立している。
これだけの動力性能を持ちながら、乗り心地も静粛性も悪くない。シートは快適性とホールド性を両立している。    MAX EDLESTON

パフォーマンスの高いポテンシャルと20インチホイールにもかかわらず、乗り心地は上々だ。もちろん、サスペンションをもっともソフトに設定しても硬いのだが、M3よりはリラックスしたもので、高いダンパーを使っていると思わせるフィールはやはりある。完璧にコントロールされ、路面からのシャープな入力もうまく角を丸めてくれる。

AMGパフォーマンスシートは、BMW Mのカーボンシェルを用いたシートほどハードコアではない。それでも横方向のサポートは要求を完全に満たし、それでいて乗り降りを妨げない。ただし、パッドはかなり硬めだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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