メルセデスAMG Cクラス 詳細データテスト 足りないナチュラルさ 動力性能のわりに洗練度は高い

公開 : 2024.08.10 20:25

購入と維持 ★★★★★☆☆☆☆☆

これだけ先進技術を満載したC63だけに、価格が高くなることは予想できる。ベーシックな価格はセダンが9万7530ポンド(約1834万円)、ワゴンが9万9280ポンド(約1866万円)からで、M3を上回る。とはいえ、メルセデスの通例というべきか、標準装備が非常に充実している。M3ツーリングの標準装備では、内容が及ばない。そうは言っても、4気筒のCクラスに支払うには高すぎる金額だ。

経済性については、10km程度の移動が多ければ良好だろう。しかし、まめに充電せず、常にパワーをセーブせずに使ってしまうと、10km/L台の半ばも難しい。M3より多少いい程度だ。また、英国の税制優遇を見込むには、CO2排出量は多く、EV走行距離は短い。

C63の残価率は、かなり高いレベルを維持すると予想される。競合するM3ツーリングやRS4の限定車よりも上だ。
C63の残価率は、かなり高いレベルを維持すると予想される。競合するM3ツーリングやRS4の限定車よりも上だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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