廃車の天国 米巨大ジャンクヤードで見つけた「お宝」 40選 前編 日本車も多数発見

公開 : 2024.08.24 18:05

ジャンクヤード探訪記シリーズ。今回は米ミネソタ州の広大な敷地で、何千台も並ぶ古いアメ車、欧州車、日本車の中から特に興味深いものを写真に収めてきた。日本車のリバッジモデルも多く見られた。

米ジャンクヤード探訪記

米国中西部ミネソタ州の秘境、ローナーズ・オート・パーツ(Rohner’s Auto Parts)へようこそ。

80エーカー(約32万平方メートル)の広大な敷地には、主に部品取りや解体を待つ何千台ものクルマが並んでいる。

取材班は米ミネソタ州の巨大ジャンクヤードを4時間かけて探索した。
取材班は米ミネソタ州の巨大ジャンクヤードを4時間かけて探索した。

このジャンクヤードは以前、『巨大ジャンクヤードで見つけた味わい深い廃車 40選』という記事でもご紹介した。今回はその続編として、さらに興味深い廃車の数々を写真とともに紹介していきたい。

はじめに

ローナーズ・オート・パーツ(以下、ローナーズ)には、1990年代から2000年代にかけて生産された車両が多いが、この写真をご覧いただければわかるように、古い米国車、欧州車、日本車も並んでいる。

米国で販売され、役目を終えたクルマが何千台と並んでいる。
米国で販売され、役目を終えたクルマが何千台と並んでいる。

リンカーン・タウンカー・リムジン

取材班はこの1990年代のリンカーン・タウンカーで敷地内を巡りたかったのだが、「Not for Hire(自家用)」のステッカーと「No Drinking(飲酒禁止)」のサインに気づき、肩を落とした。

見た限りでは、このリムジンの最期はそれなりに物悲しいものになりそうだ。おそらく、このまま破砕機に一直線だろう……。

リンカーン・タウンカー・リムジン
リンカーン・タウンカー・リムジン

AMCペーサー

AMCペーサーにつけられたニックネームの1つは「空飛ぶ金魚鉢」だった。残念なことに、金魚はすべてこのクルマのフロントガラスを突き破って逃げてしまったようだ。

3ドアのコンパクトカーであるペーサーは、1975年から1980年まで合計28万台が販売された。

AMCペーサー
AMCペーサー

フォルクスワーゲン・シロッコ

1970年代半ばに発売されたフォルクスワーゲン・シロッコは、カルマンギアの後継となる渾身のクーペだった。この車両はシロッコIIで、細長いウェッジシェイプのボディ、ソフトなライン、リアウィンドウ上部のスポイラーによって識別できる。米国での販売は1988年に終了したが、欧州では1990年代初頭まで続き、全世界で79万5734台が販売された。

シロッコは2008年に第3世代として待望の復活を遂げたものの、大西洋を渡ることはなかった。

フォルクスワーゲン・シロッコ
フォルクスワーゲン・シロッコ

ポンティアック・グランドビル(1972年)

ポンティアック・ボンネビルのトリムパッケージであるグランドビルは、1971年から1975年までの5年間で29万327台が生産された。しかし、この写真のような1972年型クーペは2万台にも満たなかった。

この個体はまだ使えるパーツがたくさん残っているが、傷だらけでボロボロのボディパネルは救いようがない。

ポンティアック・グランドビル(1972年)
ポンティアック・グランドビル(1972年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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