モデルチェンジ級の「新顔」! ルノー・キャプチャー E-テックへ試乗 優れた操縦性と価格価値

公開 : 2024.08.20 19:05

ルノーの人気クロスオーバー、キャプチャーがフェイスリフト フロントマスクはモデルチェンジ級の変化 インテリアも一新 自然で直感的な操縦性 優れた価格競争力 英編集部が評価

フェイスリフトで顔が大変化 車内も一新

ルノーのデザインを指揮する、ジル・ヴィダル氏。2019年発売の2代目キャプチャーにも、フェイスリフトを期に彼の才能が落とし込まれた。

スタイリングは、ルノー・セニックやクリオ(ルーテシア)へ通じるものへ一新。インフォテインメント・システムと内装もアップデートされている。それでも、英国では優れた価格価値は変わらず。日産ジュークフォード・プーマよりお安い。

ルノー・キャプチャー E-テック・テクノ(英国仕様)
ルノー・キャプチャー E-テック・テクノ(英国仕様)

キャプチャーは同社の人気モデルで、2013年の初代から数えると、合計200万台以上が売れている。ルーテシアも含めれば、小型のBセグメントで相当なシェアを稼いでいる。

一方で、競争の激しいクラスでもあり、魅力の維持は不可欠。ライバルには、フォルクスワーゲンTクロスプジョー2008も含まれるのだから。

フェイスリフトでの最大の変化は「顔」。立体的に彫刻された、ひし形のルノー・エンブレムを中心に、シャープな表情へ改められた。稲妻形に光るデイライトも新しい。モデルチェンジしたと聞いても、納得してしまうかも。

リア側も、テールライトをリデザイン。フロントと雰囲気を合わせている。ボディサイズは全長4239mm、全幅1797mm、全高1575mmで、ほぼ変わらず。アルミホイールは、17インチから19インチまで選べる。

プラットフォームはCMF-Bで、サスペンションは前がアンチロールバーの備わらないマクファーソンストラット式。後ろはトーションビーム式になる。フロント側は設計変更を受け、ダンパーも新しくなった。

10.4インチ・モニター獲得 操作性は良好

ドアを開くと、ルーテシアの兄弟だとすぐにわかる。インテリアデザインは刷新され、印象はクラスの上位に入ると思う。モダンさと上級感を与えたと、ルノーは主張する。

最大のポイントは、グレード共通で10.4インチの縦型タッチモニターを得たこと。ルノー独自のオープンRリンク・システムが稼働し、スマートフォンと無線で同期できる。

ルノー・キャプチャー E-テック・テクノ(英国仕様)
ルノー・キャプチャー E-テック・テクノ(英国仕様)

ナビや車両の設定、電話、音楽など、主要メニューが固定表示され、トップ画面の操作性は良好。グーグル・マップも利用でき、速く使いやすい。ラジオのボリュームなどに、実際に押せるボタンがあることも評価したい。バックカメラの画像は少し荒いかも。

エアコン用には、小さなピアノの鍵盤のような操作パネルがある。タッチモニターへ集約されなかったことがうれしい。

試乗車は、英国ではミドルグレードになるテクノ。ダッシュボード表面がソフト加工され、助手席側にはグラブバーが備わる。だが部分的には、安っぽいプラスティックも散見される。筆者は、ATのシフトセレクターが少し華奢に感じた。

装備は充実し、ルーフバーと前後左右のパーキングセンサー、10.25インチのメーター用モニターなどが備わる。上位のエスプリ・アルピーヌでは、アルミ製のスポーツペダルやアダプティブ・クルーズコントロールを獲得。内装もアップグレードされる。

環境への配慮から、クロームメッキやレザーは設定されない。車内の雰囲気は、グレードやカラーによってかなり変わるようだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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