1070馬力の6.5L V12ハイパーカー「NILU」 車重1200kg、ケーニグセグ出身デザイナーが開発

公開 : 2024.08.13 06:05

ケーニグセグの元デザイナーが設立した新興企業Nilu27が、新型ハイパーカーを披露した。15日に実車デビューを飾る予定で、12000rpmの回転数を誇るV12エンジンを搭載する。

高回転型V12で最高速度400km/h

ケーニグセグの元デザイン責任者が設立した新興企業Nilu27による初のハイパーカーが、8月15日に米国で開催予定のペブルビーチ・コンクール・デレガンスでデビューする。正式名称は定かではないが、現時点では「ニル(NILU)」と呼ばれている。

新型ニルは自然吸気6.5L V12エンジンをシャシー中央に搭載する。ニュージーランドのハートレー・エンジン社製のユニットで、最高出力1070ps/11000rpm、最大トルク87.6kg-m/7000rpmを発揮するという。

Nilu27の新型ハイパーカー「NILU」
Nilu27の新型ハイパーカー「NILU」    Nilu27

CIMA製7速MTを採用し、最高速度400km/h、0-100km/h加速3.0秒以下を謳う。乾燥重量は1200kg。

シャシーの詳細は不明だが、ダブルウィッシュボーン・サスペンションを使用しているようだ。イタリアのAppTech社が製造した特注のセンターロック式アルミホイール(フロント20インチ、リア21インチ)に、ミシュラン・パイロット・スポーツ・カップ2 Rタイヤが装着される。

ブレーキはブレンボ製のカーボンセラミックブレーキを採用した。

Nilu27はまず、サーキット走行に特化した仕様15台を生産し、その後公道仕様を54台生産するとしている。そのうちの4台は、「デザイン言語をさらに進化させる」特注車になるという。

Nilo27の創業者であるサーシャ・セリパノフ氏は、かつてケーニグセグでジェメラとCC850のデザイナーを務めた人物だ。

共同創業者であるイナ・セリパノフ氏は声明で、「世界が電動化へと向かっている一方で、時代を超越したこのクルマは情熱的な自動車愛好家のコレクションの中に居場所を見つけ続けるだろうと確信しています」と述べた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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