「クラス最有力」の1台へ返り咲き! フォルクスワーゲン・ゴルフ 1.5 eTSIへ試乗 ダッシュボード改善

公開 : 2024.08.08 19:35

8代目VWゴルフがモデル中期のアップデート 大幅に進化したインフォテインメント 従来どおり自然な操縦性と安定の姿勢制御 クラス最有力の1台へ返り咲き 英編集部が評価

大幅に進化したインテリア 操作性改善

バッテリーEVの選択肢拡大が進むフォルクスワーゲンだが、英国で展開されるゴルフのラインナップも非常に幅広い。トリムグレードは5種類あり、パワートレインの組み合わせは8種類。この他に、スポーティなゴルフ RとGTIも用意されている。

ボディスタイルは、ハッチバックだけでなく、ステーションワゴンのヴァリアントもある。それぞれのニーズに合わせた、ゴルフを選べるというわけ。

フォルクスワーゲン・ゴルフ 1.5 eTSI 150PS マッチ(英国仕様)
フォルクスワーゲン・ゴルフ 1.5 eTSI 150PS マッチ(英国仕様)

現行型は8代目で、2024年にアップデートを受けた。スタイリングの変化は小さいが、ヘッドライトとバンパーのデザインが僅かに改められている。

インテリアの進化は大きい。ステアリングホイールへ、実際に押せるハードボタンが復活。タッチモニターが中心のインターフェイスに変わりはないものの、システムはアップデートされ、大幅に扱いやすくなっている。画面も大きくなった。

メニュー構造は論理的になり、ショートカットキーを任意に設定可能。エアコンとシートヒーターの操作メニューは、画面の下部に固定表示される。処理速度も、高速化されたようだ。

画面の下にせり出ているタッチセンサー、スライダーにはイルミネーションを内蔵。夜間でも見やすくなった。

ただし、システムの安定性は完璧ではない様子。殆どの試乗車は問題なかったが、1台だけ、反応が鈍く表示も正常には見えなかった。小さなバージョンアップで、解決していくのだとは思うが。

2024年後半にプラグインHVも登場予定

全体的な車内のデザインは、ほぼ8代目の登場時と変わりない。内装に用いられている素材は、ファミリーハッチバックとして平均的なもの。乗員空間の広さも同様だ。

シートは、ベーシックなグレードではグレーのクロス張り。スタイル・グレードを選ぶと、ライトグレーのクロスとマイクロスウェードで仕立てられる。汚れは目立つかもしれないが、車内を明るい雰囲気にしてくれ、筆者は好ましいと感じた。

フォルクスワーゲン・ゴルフ 1.5 eTSI 150PS マッチ(英国仕様)
フォルクスワーゲン・ゴルフ 1.5 eTSI 150PS マッチ(英国仕様)

荷室容量は、ハッチバックで381L。これ以上の荷物を積みたいなら、611Lのステーションワゴンが良いだろう。ホイールベースも僅かに長いため、後席側の空間も若干広くなる。

運転姿勢はゴルフらしく良好。ベーシックなシートでも、手動式のランバーサポートが付いている。腰痛持ちにはうれしい。

パワートレインは、1.5L 4気筒ターボの115ps版がエントリーユニット。従来の1.0L 3気筒は選べなくなった。トルクは充分に太いが、高速道路での追い越し時には、息苦しく感じられるだろう。

電気だけで最長141kmも走れると主張される、プラグイン・ハイブリッドは2024年後半に登場予定。英国にはディーゼルエンジンも導入されており、日常的な走行距離が長いドライバーにとっては、望ましいチョイスといえる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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