「クラス最有力」の1台へ返り咲き! フォルクスワーゲン・ゴルフ 1.5 eTSIへ試乗 ダッシュボード改善

公開 : 2024.08.08 19:35

自然な操縦性 再びクラス最有力の1台に

今回主に試乗したのは、150psのマイルド・ハイブリッド。エンジンは115ps版と同じ1.5L 4気筒ターボで、これに7速デュアルクラッチ・オートマティックと、アダプティブダンパーという組み合わせが、英国仕様ではベストだと思う。

エンジンの若干鈍い吹け上がりを、7速ATが巧みにカバー。6速MTのようなもどかしさはない。電圧48Vのスターター・ジェネレーターが載り、惰性走行時はエンジンを停止させることで、燃費も驚くほど優れる。普通に運転して、18km/L台は簡単に出せる。

フォルクスワーゲン・ゴルフ 1.5 eTSI 150PS マッチ(英国仕様)
フォルクスワーゲン・ゴルフ 1.5 eTSI 150PS マッチ(英国仕様)

操縦性は従来どおり自然。GTIのようにスポーティというわけではないものの、反応を予想しやすく、姿勢制御は安定している。

150psのマイルド・ハイブリッドでは、リアサスペンションがマルチリンク式になる。だが乗り心地は基本的に硬めで、115psのトーションビーム式と目立った違いはないように思う。

これを大きく改善させるのが、オプションのアダプティブダンパー。英国での価格は870ポンド(約18万円)だが、予算を増やして選ぶ価値はあるだろう。

誕生から50周年を迎えたフォルクスワーゲン・ゴルフ。選択肢が幅広いとはいえ、150psの1.5 eTSIは特に、角の丸い性格を持つ有能なハッチバックだ。インテリアのアップデートで、クラス最有力の1台だと、再び明言できるようになった。

フォルクスワーゲン・ゴルフ 1.5 eTSI 150PS マッチ(英国仕様)のスペック

英国価格:2万9940ポンド(約611万円)
全長:4284mm
全幅:1789mm
全高:1456mm
最高速度:223km/h
0-100km/h加速:8.4秒
燃費:18.8km/L
CO2排出量:121g/km
車両重量:1376kg
パワートレイン:直列4気筒1498cc ターボチャージャー+ISG
使用燃料:ガソリン
最高出力:150ps
最大トルク:25.3kg-m
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック(前輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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