知っていたらスゴイ! 奇妙で無名なOEM供給車 41選 前編 「リバッジ」されたマイナーモデル

公開 : 2024.09.01 18:05

大宇ロワイヤル

韓国におけるGMの事業が複雑だった1978年頃、大宇ロワイヤルはセハン・レコルトというクルマの後継車として登場した。

その名前と一部のデザイン以外は、基本的にオペル・レコルトEと同じである。したがって同時代のヴォグゾール・カールトンやホールデン・コモドールとも多かれ少なかれ同じものであった。

大宇ロワイヤル
大宇ロワイヤル

ダッジ・ブリザ

ダッジとしては極めて珍しい、ヒョンデとの提携により販売されたのがブリザだ。2002年から2006年までベネズエラで生産された初代ヒョンデ・アクセント(写真)のリバッジモデルである。

ブリザという名は、まったく関係のない1970年代のキア車にも使われていた。こちらは第2世代のマツダ・ファミリアの亜種だった。

ダッジ・ブリザ
ダッジ・ブリザ

フィアット・フルバック

第5世代の三菱L200(トライトンまたはストラーダとも呼ばれる)を、フィアットがリバッジし、2015年から2019年まで生産したのがフルバックだ。バッジや非常に細かいディテールを除けば、ほぼ同じクルマである。

2020年以降にフルバックの後継車として登場したフィアット・ティターノは、プジョー・ランドトレックのリバッジモデルだ。

フィアット・フルバック
フィアット・フルバック

フィアット・セディチ

前輪駆動と四輪駆動が選べるコンパクトSUVのセディチは、スズキSX4のリバッジモデルで、ハンガリーのスズキ工場で生産されていた。AUTOCARも試乗レビューでかなり感銘を受け、「確かにこれを避ける特筆すべき理由はない」と評した。

2009年に改良されたが(写真)、2013年に登場したスズキの新型SX4 Sクロスをベースするフィアット車は存在しない。フィアットのこのタイプの現行モデルは500Xで、ジープレネゲードに関連するが、リバッジではない。

フィアット・セディチ
フィアット・セディチ

フィアット・ヴィアッジオ

世界金融危機でクライスラーが倒産した後、フィアットは同社に投資し、ダッジ・ダートという最新モデルを生み出した。アルファ・ロメオジュリエッタのプラットフォームの大型版をベースとしている。

フィアットはその後、ダートを改造してヴィアッジオとし(変更は最小限だったが)、中国で販売した。そこからさらに一歩進んで、オッティモというモデルも開発した。4ドア・セダンではなく5ドア・ハッチバックという点を除けば、基本的には同じクルマだ。

フィアット・ヴィアッジオ
フィアット・ヴィアッジオ

ヒンドゥスタン・アンバサダー

大ヒットを記録したアンバサダーは、1957年から2014年という非常に長い生産期間を通じてかなりの改良が行われてきたが、当初はモーリス・オックスフォード・シリーズIIIのリバッジモデルであった。

近い将来、ヒンドゥスタン・モーターズが新型アンバサダーを発表するという話もあるが、もしそうなったとしても、先代との関連性は薄いと思われる

ヒンドゥスタン・アンバサダー
ヒンドゥスタン・アンバサダー

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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