知ってたらスゴイ! 奇妙で無名なOEM供給車 41選 後編 「リバッジ」されたマイナーモデル

公開 : 2024.09.01 18:25

プリマス・クリケット

欧州クライスラーの短い活動期間において、通常ヒルマン・アベンジャーとして知られているクルマが、北米向けにプリマス・クリケットとしてリバッジされた。1971年のプレス・オン・レガードレス・ラリーで優勝したものの、消費者からは非常に不人気で、アベンジャーよりも8年早く1973年に生産中止となった。

その後すぐに、今度は第2世代のダッジ・コルトをベースとした新型プリマス・クリケットが登場した。

プリムス・クリケット
プリムス・クリケット

ポンティアック・トレント

フロントとリアのデザインがわずかに変わったとはいえ、2006年に発売されたミドルサイズ・クロスオーバーSUVのトレントが、前年に発売された初代シボレー・エクイノックスと大差ないことは見るからに明らかだ。

エクイノックスは第4世代に突入したが、トレントは1世代で絶えた。2010年、GMが74年の歴史を持つポンティアックを閉鎖したことで、後継車が現れる可能性は消えた。

ポンティアック・トレント
ポンティアック・トレント

プロトン・ペルト

三菱ランサー・エボリューションの一部の世代は、マレーシアのプロトンに供給されていた。「ペトロナスEONレーシングチーム」(EONは1984年に設立されたプロトンの販売代理店」の頭文字をとってペルト(Pert)と名付けられた。

ペルトは、マレーシア人ドライバーのカラムジット・シン(1962年生まれ)が2002年のプロダクション世界ラリー選手権で、ランサー・エボリューションVIIを破ったことでも有名である。

プロトン・ペルト
プロトン・ペルト

プロトン・ティアラ

20世紀に生産・販売されたプロトン車は、何らかの形で三菱車をベースにしているのが通常だが、ティアラはシトロエンベースというレアケースだ。

具体的にはシトロエンAXで、1990年代後半にティアラが登場したときには生産終了を迎えていた軽量小型車だった。プロトンはもう少し長生きしたが、2000年を越えることはなかった。

プロトン・ティアラ
プロトン・ティアラ

ルノー・アラスカン

生産終了したメルセデス・ベンツXクラスと同様、アラスカンはデザインに若干の変更がある以外は、第3世代の日産ナバラである。2016年に登場し、少なくともXクラスよりは長く生き残っている。

ルノー・アラスカン
ルノー・アラスカン

ロエベ750

750は、中国の上海汽車がローバー25とローバー75の権利を買い取った後に生産した最初のモデルである。しかし、ローバーの名は使われていない。ローバーはBMWが所有し、その後フォードに売却され、タタ・モーターズの手に渡った。

スタイリングに違いはあれど、750はローバー75と基本的に同じものだった。2006年に登場し、2016年11月まで丸10年間生産された。

ロエベ750
ロエベ750

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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