知ってたらスゴイ! 奇妙で無名なOEM供給車 41選 後編 「リバッジ」されたマイナーモデル

公開 : 2024.09.01 18:25

スズキ・キャラ

マツダが開発したガルウィングドアの軽スポーツカーオートザムAZ-1。これをベースにしたのがスズキのキャラだ。

単なるリバッジではない。AZ-1の歴史は、実はスズキのプロトタイプから始まる。このプロトタイプはやがてカプチーノに取って代わられたため、設計はマツダに引き継がれ、AZ-1に発展したのだ。量産型ではカプチーノと同じ657ccの3気筒ターボエンジンが搭載された。

スズキ・キャラ
スズキ・キャラ

トヨタ・グランツァ

初代スズキ・バレーノは2015年にインドで発売され、その4年後にはトヨタからグランツァが誕生した。中身は基本的に同じ。両車は2022年に第2世代(写真)に移行した。

「グランツァ(Glanza)」はドイツ語の「Glanz」に由来し、「明るさ」、「輝き」、「きらめき」などさまざま意味に解釈できる。トヨタは以前、日本で第5世代スターレットのスポーティバージョンにこの名を使用していた。

トヨタ・グランツァ
トヨタ・グランツァ

バンデンプラ・プリンセス

コードネーム「ADO16」と呼ばれたブリティッシュ・モーター・コーポレーションのクルマは、1.1Lまたは1.3LのAシリーズ・エンジンを搭載し、1960年代の英国で人気を博した。また、リバッジが盛んに行われた典型例でもあり、オースチン、イノチェンティ、MG、モーリス、ライリー、バンデンプラ、ウーズレーの各ブランドで販売された。

今日、バンデンプラはこれらの中でも特に忘れ去られているかもしれない。プリンセスは、豪華なクロームメッキのフロントグリルが特徴的だが、構造的にもメカニズム的にも他のブランド車と同じであった。磨き上げられた木材をふんだんに使ったインテリアが魅力的で、フロントシートのバックにはピクニックテーブルが付いている。

バンデンプラ・プリンセス
バンデンプラ・プリンセス

ヴォグゾールVXR8

VXR8はヴォグゾールで2世代にわたって使われた名前だが、実際にはシボレー製V8エンジンを搭載したホールデンだ。オーストラリアから地球の裏側の英国に輸入されていた。

GMは2017年にホールデンの生産をすべて中止し、VXR8も終わりを告げた。

ヴォグゾールVXR8
ヴォグゾールVXR8

ウーズレー6/99

1959年に発表されたオースチンA99ウェストミンスターをベースに、ウーズレーのリバッジモデルが生まれた。機械的な部分(2.9L直6エンジンを含む)とピニンファリーナがデザインしたボディは同一だが、オースチンよりも高級なブランドであったため、豪華に見えるように作られた。

同様の戦略は1961年にも採用された。全長が延長され、それぞれオースチンA110ウェストミンスターとウーズレー6/110となった。

ウーズレー6/99
ウーズレー6/99

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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