日産GT-R、欧州市場に復活か 「NISMO」部門が高性能EV導入へ ハイパーフォース量産化?

公開 : 2024.08.14 06:05

日産の高性能車ブランド「NISMO」が欧州市場に力を入れている。アリアNISMOを筆頭に複数のモデルを導入する方針だが、GT-Rのような「電動スポーツカー」にも前向きだ。

電動スポーツカー導入に前向き

日産は、スポーツカーや主要車種のチューニング・バージョンを含め、欧州市場向けの「NISMO(ニスモ)」ブランドを拡大する構えだ。

最近、電動SUVのアリアの新たな高性能モデルとして、アリアNISMOを来年初めに欧州で発売することを明らかにした。同地域でNISMOを名乗るのは、排ガス規制のために販売中止となったGT-R以来となる。

昨年発表された日産ハイパーフォース・コンセプト
昨年発表された日産ハイパーフォース・コンセプト    日産

スポーツカーのフェアレディZも、環境規制の影響で販売地域が限られている。

日産のグローバル製品戦略責任者であるイヴァン・エスピノーサ氏はAUTOCARの取材に対し、電動化によってこのようなモデルを欧州で販売できるようになると認めた。

「我々のブランドの方向性だけでなく、地理的に規制がその方向に向かっているため、未来の高性能車はおそらく電動化されるでしょう。そこに我々も向かわなければなりません」

エスピノーサ氏はまた、「NISMOのエキサイティングさをより多くのお客様に提供する方法として、主要車種のいくつかにNISMOバージョンを導入することも考えられます。これらは、今後のNISMOにとって重要な要素です」と述べた。

日産は昨年、GT-Rの電動化を示唆するコンセプトモデル「ハイパーフォース」を発表した。

その量産バージョンが欧州に導入される可能性はあるかという質問に対し、エスピノーサ氏は、「電動スポーツカーを作ることで、現在制限されている多くの市場への導入が容易になります」と答えた。

特に英国市場について、「英国には多くのエンスージアスト(自動車愛好家)がおり、英国に再びスポーツカーをお届けしたいと考えています」とした。

アリアNISMOは、欧州向けのNISMOブランドとして初の量産EVである。エスピノーサ氏は、次にどのモデルが「NISMO」の名を冠することになるかについては言及しなかったが、いずれもパフォーマンスに焦点を当てたものになると述べた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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