【YouTubeから始まった夢!】  税込み100万円の小型モビリティロボット 「ミボット」登場

公開 : 2024.08.13 11:45  更新 : 2024.08.15 19:26

8月23日から一般予約を開始

安全性についてはKGモーターズのYouTubeで公開しているが(KGモーターズは元々YouTube「くっすんガレージ」からスタートした企業)、実車での衝突実験も行っている。

フルモノコックのボディは一部に高張力鋼板も使用しており、万が一の事故でもフレームの潰れ方やエネルギー吸収に関しては問題なく、生存空間を確保している。

ヤマハ発動機で超小型EVなどの経験がある久保氏(左)が開発リーダー
ヤマハ発動機で超小型EVなどの経験がある久保氏(左)が開発リーダー

走行性能については、電動の原付ミニカーではモーターの定格出力は0.6kW以下と定められており、そのスペックで登坂力とスピードをバランスさせ、なおかつ電費も悪くしないという性能を目指している。

コスト、安全性、そして走行性能。この3つは、ミボットを普及させるために必要な要素なのだ。

さて、KGモーターズでは2023年の東京オートサロンでプロトタイプ(現在のモデルの前身)を発表し、約5800人もモニター希望者が集まった。その後、モニター希望者を対象にクローズドで先行予約を行った。

そして8月23日の21時から、いよいよ一般予約を開始する。販売方法はECによる直接販売。予約金は3万円(税込)で、車両価格に充当する。市販車の生産と販売は2025年秋からの予定だが、まずは2025年度の生産分(300台)は、広島県と東京都に優先納車を行う。

2026年度からは本格量産で3000台の生産を目指す。2027年度以降は年産1万台を、将来的には年産10万台を目指したいという。

ところで、KGモーターズが目指すのはミボットの普及だけでなく、自動運転にも取り組んでいる。同社では別チームで自動運転のシステムも開発しており、2027年くらいから実証実験を開始する予定だ。

つまり、KGモーターズが描くミボットの未来とは、MaaS:サービスとしてのモビリティとして、誰もが自由に移動できる未来の実現を目指す。地域の活性化を促し、移動の不便さを解消する新しいライフスタイルを提供することにある。

展示されたミボットを見るかぎり、その出来は良く、普及する可能性は高い。あとは実際の性能を確認してみたいもの。来年早々にはメディアに向けて試乗会も行う予定だというから、そのパフォーマンスに関してはあらためて報告したい。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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