【アロンソも購入!】 アストン マーティン・ビスポークが手掛けた38台の限定車

公開 : 2024.08.15 17:45  更新 : 2024.08.16 19:07

フェルナンド・アロンソも実際に購入

ヴァリアントの開発において、最も重視されたのは「フィーリング」だとサムさんはいう。

それはドライビングだけでなく、目から入るものも大切にされた。例えばシースルーのギアのリンケージもそうだ。「このクルマのメカニカルな部分を目にすることで感情的にもクルマとのつながりを持つことができるだろう」とコメント。

コックピットまわりはドライビングに集中できるよう配慮される
コックピットまわりはドライビングに集中できるよう配慮される    田中秀宣

当然そのシフト感覚も、しっかりとした手ごたえとともに小気味よさも追及されているという。ステアリングは真円でステアリングスイッチ類もなく、ドライビングに集中できるように配慮されている。 

デリバリーは2024年第4半期に始まり、既に38台のユーザーはほぼ決まっているようだ。その中のひとりはフェルナンド・アロンソ選手。サムさん曰く、「ギフトではなく実際にお金を払って購入していただいている」とし、スペックの詳細は明らかにされなかったが、「特別な仕様」とのことだった。また、日本にも割り当てがあるようなので、いつか見られる機会が来るかもしれない。

ヴァラーですら過激なドライバーズカーだと感じていたが、それをはるかに上回るのがこのヴァリアントだ。

実際にサーキットで振り回す機会は皆無に等しいだろうが、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでアロンソ選手がステアリングを握った際、終始笑顔だったことを聞くと、腕に自信のあるドライバーにとって相当楽しいマシンに仕上がっているようだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    内田俊一

    日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。長距離試乗も得意であらゆるシーンでの試乗記執筆を心掛けている。クラシックカーの分野も得意で、日本クラシックカークラブ(CCCJ)会員でもある。現在、車検切れのルノー25バカラとルノー10を所有。
  • 撮影

    田中秀宣

    写真が好きで、車が好きで、こんな仕事をやっています。
    趣味車は89年式デルタ・インテグラーレ。
  • 編集

    平井大介

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

アストン マーティン・ヴァリアントの前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

アストン マーティンの人気画像