【50年の系譜】いつの時代も「ポルシェターボ」は特別だった!

公開 : 2024.08.16 21:05  更新 : 2024.08.17 22:16

996ターボ(2001~05年)

最後の空冷エンジン911となったタイプ993の引退後、しばらくの間ターボがラインナップされなかったが、2001年モデルで復活。3.6リッターツインターボエンジンの最高出力は420psで、4輪駆動と6速MTが標準装備となった。

2004年モデルでカブリオレを量産。これは1989年以来となる出来事だ。2005年モデルでは450psを誇る911ターボSを追加設定。こちらもクーペとカブリオレが用意された。

タイプ996/ポルシェ911ターボ(2001~05)
タイプ996/ポルシェ911ターボ(2001~05)    ポルシェ

997ターボ(2006~12年)

タイプ997の911ターボは2006年に登場。量産ガソリンエンジンとして初めて採用した可変タービンジオメトリーによるターボチャージャーで、エンジンの最高出力が480psに到達した。

2007年モデルから、わずか20秒で開閉する3層構造ファブリックトップを備えたカブリオレを追加設定。2010年仕様からポルシェ・ドッペル・クップルング (PDK) が標準装備となり、新開発エンジンが500ps(ターボSは530ps)となった。

タイプ997/ポルシェ911ターボ(2006~12年)
タイプ997/ポルシェ911ターボ(2006~12年)    ポルシェ

991ターボ(2013~19年)

2013年に発表されたタイプ991の911ターボは「911ターボこそが日常的に乗る911の中における最高の存在」というポルシェの哲学が色濃く反映されたモデルで、先代よりもホイールベースを100mm延長するなどし、ドライバーに緊張感を与えない圧倒的な安定感と、さらなる速さを実現。

エンジンは520ps仕様(Sは560ps)となり、2015年に実施されたマイナーチェンジで登場したモデルは540ps(Sは580ps)という最高出力を誇った。

タイプ991/ポルシェ911ターボ(2013~19年)
タイプ991/ポルシェ911ターボ(2013~19年)    ポルシェ

992ターボ(2020年~)

2020年に受注が開始されたタイプ992の911ターボは、それまでとは異なり、先に650ps仕様のターボSが登場。その後、580ps仕様の通常版がリリースされた。先代よりも大幅にパワーアップしたが、実用性の高さと乗り心地のよさは健在。

ダンパーの制御をスポーツモードにしても、4WDシステムと後輪操舵の恩恵もあり、歴代の911ターボに通じるシンプルな内装に身を委ねながら誰でも快適なドライブを楽しめる。

タイプ992/ポルシェ911ターボ(2020年~)
タイプ992/ポルシェ911ターボ(2020年~)    ポルシェ

記事に関わった人々

  • 執筆

    高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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