ウラカン後継はV8ツインターボのPHEV! ランボルギーニ・テメラリオ世界初お披露目

公開 : 2024.08.19 14:55  更新 : 2024.08.19 17:05

新型モデル「ランボルギーニ・テメラリオ」が、アメリカ・モントレーで発表されました。こちらは、ガヤルド、ウラカンと続いたV10モデルシリーズの後継となり、今回はV8ツインターボPHEVを採用しています。その概要をご紹介します。

1875年に闘いの場に導かれた闘牛の名に由来

ランボルギーニから、これまでのウラカンの後継車として位置づけられる新型スーパースポーツ、「テメラリオ」が発表された。ちなみにテメラリオという車名は、1875年に闘いの場に導かれた闘牛の名に由来するもので、そもそもは獰猛、あるいは勇敢であるという意味を持つ。

テメライオの前身であるウラカンは、ランボルギーニ史上最も大きな成功を収めたスーパースポーツカーだった。だがランボルギーニは、このウラカン、さらに歴史をさかのぼるのならば2003年に誕生したガヤルドで初搭載された自然吸気のV型10気筒エンジンを、このテメラリオにおいても継承することを望まなかった。

ウラカン後継となる新型モデル「ランボルギーニ・テメラリオ」。
ウラカン後継となる新型モデル「ランボルギーニ・テメラリオ」。    ランボルギーニ

ランボルギーニが新たにテメラリオに採用したパワーユニットは、4Lのフラットプレーン型V型8気筒ツインターボエンジンに、3基のエレクトリックモーターを組み合わせたHPEV(ハイパフォーマンスEV=PHEV)。

ランボルギーニにとってそれは12気筒モデルのレヴエルトに続くものとなり、またこのテメラリオの登場によって、ウルスSEを含めてラインナップのフルハイブリッド化が実現することになる。これは同社が推進してきた「コル・タウリ」戦略の中においても、大きな節目のひとつと考えてもよいだろう。

果たしてこの期待の新型車、テメラリオとはいかなる魅力を秘めたニューモデルなのだろうか。さっそくその概略をレポートしていくことにしよう。

現在のスーパースポーツの中で比較しても、きわめて斬新

「テメラリオは正真正銘のフォリクラッセ(イタリア語で超一流、極上を意味する)であり、技術的にもスタイル的にも並はずれた革新的なクルマです」

ランボルギーニの会長兼CEOのステファン・ヴィンケルマン氏は、このニューモデルを評してこう語った。たしかにそのスタイリングは、現在のスーパースポーツの中で比較しても、きわめて斬新な印象を受けるもので、そしてもちろんエアロダイナミクスにおいてもその性能は卓越している。

新しく斬新なグラフィックコンセプトがエクステリアで見受けられる。
新しく斬新なグラフィックコンセプトがエクステリアで見受けられる。    ランボルギーニ

メインボディやサイドエアインテーク、あるいはデイタイムランニングライト、エグゾーストパイプといったパートに、1960年代からランボルギーニらしいシンボルのひとつといえる六角形のディテールを採用したエクステリアのフィニッシュにより、ランボルギーニのデザイン言語はさらに進化。その一方でデザイナーとエンジニアの強力なタッグによって、リアのダウンフォースはウラカンEVOと比較して103%増加し、同時に機械部品の冷却効率も大幅にそれを向上させることに成功している。

エクステリアで見られる新しく斬新なグラフィックコンセプトは、インテリアにもそれが受け継がれている。低いシートポジションやスリムで軽量なダッシュボード、そしてステアリングホイールの完璧な傾きは、ドライバーにランボルギーニに特有のドライビングファン、すなわち走る楽しさを感じさせるもの。

最高品質の素材をインテリアの各所に使用し高級感をさらに高めたことで、ドライバーとパッセンジャーは、より快適でエレガントな印象に富むドライブを楽しむことが可能になった。ランボルギーニ・ビジョン・ユニット・システムの導入も大きな話題だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 編集

    平井大介

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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