ウラカン後継はV8ツインターボのPHEV! ランボルギーニ・テメラリオ世界初お披露目

公開 : 2024.08.19 14:55  更新 : 2024.08.19 17:05

V型8気筒エンジンのレブリミットは10000rpm

テメラリオの基本骨格となるのは、アルミニウム製のスペースフレームで、そのねじり剛性はウラカン比で20%以上向上。同時に構造の複雑さを最小限に抑えたことで重量の低減でも大きなアドバンテージが生み出されている。

ミッドの4LV型8気筒ツインターボエンジンは、800psの最高出力を9000~9750rpmで発揮する高回転型で、3基が搭載されるエレクトリックモーターのうち1基は、このV型8気筒エンジンと、8速デュアルクラッチ型ミッションの間にレイアウト。ギアチェンジを経てもレスポンスを一貫させる「トルク・ギャップ・フィラー」としての機能も持ち合わせる。参考までにV型8気筒エンジンのレブリミットは10000rpm。ターボチャージャーの最大ブースト圧は2.5バールと発表されている。

モントレーで開催された「クエイル・モータースポーツ・ギャザリング」で初お披露目。
モントレーで開催された「クエイル・モータースポーツ・ギャザリング」で初お披露目。    ランボルギーニ

残りの2基のエレクトリックモーターは、フロントアクスルに組み合わされ前輪を駆動する役割を担う。結果システム全体の最高出力は920psという数字となり、ランボルギーニはさらにエレクトリックモーターのみで走行する「チッタ」モードのほかに、「ストラーダ」、「スポルト」、「コルサ」の各走行モードを設定。V型8気筒エンジンが奏でるサウンドに強いこだわりを見せているのも特長だ。

長さが1550mm、幅と高さはわずかに301mm、240mmというコンパクトなバッテリーパックの総容量は3.8kWh。充電時間はゼロから満充電までわずか30分を可能にする。

テメラリオでは、もちろんカスタマーのリクエストに応えるアド・ペルソナムのプログラムが提供されるが、そのほかにアレジェリータ(軽量化)パッケージと呼ばれるより、サーキット走行にフォーカスした仕様が設定されたのも大きな話題だろう。

ボディコンポーネントだけで12.65kg、ほかに軽量インテリアエレメントやカーボンリム、チタン製のエグゾーストシステムなどを組み合わせれば、25kg以上の軽量化が可能になるという。

なおテメラリオは、8月18日にアメリカ・モントレーで開催された「クエイル・モータースポーツ・ギャザリング」で初お披露目。日本での公開も、そう遠くない未来であると予想される。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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