【来年に向けて完全復活を】 チーム三菱ラリーアート アジアクロスカントリーラリー2024で5位入賞

公開 : 2024.08.21 11:45

関係者のコメント

チーム三菱ラリーアート総監督、増岡浩のコメント

「今年の『トライトン』は、本当にいいクルマに仕上がりました。ライバルとの排気量差を埋める力強い動力性能を見せて、一時は総合首位にも立ちましたが、結果的に優勝できなかったことは残念です。

しかし、長年にわたって培ってきた三菱自動車ならではの悪路走破性も十分発揮できたので、そこは評価に値すると思います。日本に戻ってからは初参戦した社員ドライバーの小出選手を中心に、今回の参戦で得た貴重なデータ、知見を市販車開発に反映してもらい、『過酷なモータースポーツの現場での経験に導かれたクルマづくり』の新たな1ページを作っていってほしいと思います。

チーム三菱ラリーアート AXCR2024で5位入賞。
チーム三菱ラリーアート AXCR2024で5位入賞。

また来年に向けて、しっかりテストで走り込んで、完全復活したいと思います。協賛各社様からの多大なるご支援、世界各地のファンのみなさまからの熱いご声援、本当にありがとうございました。」

チーム三菱ラリーアート #107ドライバー田口 勝彦選手コメント

「24年型の『トライトン』ラリーカーは、高いレベルでパッケージがまとまっていて、とにかく乗りやすかったです。私自身としては、昨年より順位が上がった点は良かったと思いますが、もっと上を狙える手応えがあっただけに悔しいです。

今年の参戦経験をフィードバックし、来年は『トライトン』の走行性能もさらに高められると思うので、トップにずっと食らいついていけるようにしたいと思います。」

チーム三菱ラリーアート #137ドライバー小出 一登選手コメント

「私がドライブした『トライトン』ラリーカーは量産車をベースとした23年型で、「4LLc」という岩場のためのドライブモードがあります。

今回、そのモードを使用してチームメイトのクルマを牽引しながら、40度近い傾斜を難なく登れた時には『トライトン』量産車の悪路走破性能の高さをあらためて感じました。“ドライバー”としてラリーを通じて得たものをしっかりフィードバックし、悪路に強く、頼もしい三菱車の開発に繋げていきたいです。」

AXCR2024の様子は各レグ毎に特設サイトでも公開されている。

AXCR2024 四輪部門 総合成績

1位 マーナ・ポーンシリチョード(トヨタハイラックスレボ)14時間22分00秒
2位 スワット・リムジラピンヤ(いすゞ・D-MAX)14時間25分47秒
3位 トンチャイ・クリンケート(いすゞ・D-MAX)14時間36分24秒
4位 塙 郁夫(トヨタ・フォーチュナー)14時間56分48秒
5位 田口 勝彦(三菱・トライトン)15時間34分52秒
6位 オーラーン・ソーンシリラット(いすゞ・D-MAX)15時間35分34秒

24位 小出 一登(三菱・トライトン)23時間08分37秒
27位 サクチャイ・ハーントラクーン(三菱・トライトン)24時間51分52秒
42位 チャヤポン・ヨーター(三菱・トライトン)リタイヤ

サポートカーとしてデビューした「デリカミニ」

今回、新たにサポートカーとしてデビューした「デリカミニ」でチーム三菱ラリーアートに帯同した自動車ジャーナリストの竹岡圭さんもコメントを発表した。

「今年のAXCRはロックセクションあり、川渡りあり、想像以上に過酷なラリーでした。しかもコースが難しい。

チーム三菱ラリーアート AXCR2024で5位入賞。
チーム三菱ラリーアート AXCR2024で5位入賞。

生命力の強いタイの草花たちは、ラリー車が走るルートを表すコマ図を作ってからラリー本番までの期間で伸び放題になってしまうため、日本人の感覚ではとても道に見えないような場所にも入っていく必要があるので、コドライバーのナビゲーションはさぞかし大変だったと思います。

私はサポートカーの「デリカミニ」のドライバーを担当しましたが、行く先々で「デリカミニ」とデリ丸。は大人気! 街中でちょっと停めると撮影会が始まり、走行中もビデオを撮られたりすることが多々ありました。

「デリカミニ」はバンコク周辺では、大人気モデルになるかもしれませんね。もちろん走破性もバッチリで、タイの赤土オフロードも、ひび割れて穴だらけの舗装路も、頼もしく駆け抜けてくれました。」

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

関連テーマ

おすすめ記事

 

三菱の人気画像