ドイツの工業力が生んだ「狂気」の自動車デザイン ゲルマン魂が光る奇妙なクルマ 30選 前編
公開 : 2024.09.07 18:05
アンフィカー(1960年)
アンフィカー(Amphicar)は、戦時中に使用されたフォルクスワーゲンの水陸両用軍用車、シュビムワーゲンからインスピレーションを得た。トライアンフ・ヘラルド1200のエンジンをリアに搭載し、2基のプロペラを駆動した。
今日BMWの経営権を握ることで知られるクアント家が所有する会社によって、3878台が生産された。著名なオーナーの1人に、リンドン・ジョンソン米大統領(写真)がいる。彼はテキサスの牧場で、ブレーキが故障したふりをして乗客を怖がらせながら湖に突っ込む遊びを楽しんだという。
フォルクスワーゲン・タイプ181(1968年)
タイプ181には、「トレッカー(Trekker)」や「シング(Thing)」など、さまざまな名前が与えられた。フォルクスワーゲンの誰が同車の設計を担当したのかは不明だが、もともとは西ドイツ軍のために開発されたものだった。カルマンギアのフロアパンと分割式フロントガラスのT2のリアサスペンションを使用している。鮮やかなカラーリングの民間仕様も用意された。
メルクスRS1000(1969年)
ソ連占領下のドイツで誕生したRS1000は、デザイナー兼レーシングドライバーのハインツ・メルクスの発案によるものだ。メルクスはフェラーリ250 GTOから多大なインスピレーションを得てRS1000を設計したが、排気量1.0Lのエンジンではイタリアの駿馬には敵わなかった。
メルクスは、1951年にフォルクスワーゲンのシャシーを使って自動車設計に足を踏み入れ、その後1986年までの30年間、シングルシーターやスポーツカーを数多くデザイン、生産してきた。
RS1000のデザインは最終的にお蔵入りとなったが、2006年にメルクスの息子がRS2000と名付けた新モデルを発表した。RS2000は先代の特徴を受け継ぎつつも、ロータスのような体格を持ち、2009年から2012年まで生産された。
画像 戦後ドイツを支えた「伝説」のマイクロカー【メッサーシュミットKR200とBMWイセッタの内外装をチェック】 全30枚