車重896kgの「超軽量EVスポーツカー」登場 英アリエル、電動オフロードコンセプト公開

公開 : 2024.08.30 06:05

なぜEVを作るのか?

(以下、アリエルCEO、サイモン・サンダース氏とのQ&A)

――アリエルのような小規模メーカーは、2035年のICE販売禁止から免除される可能性が高い。なぜ今EVを作るのですか?

アリエルEノマド・コンセプト
アリエルEノマド・コンセプト    アリエル

「多くの人は、生産台数が少ないから地球汚染に影響を与えることはないと言います。それはおそらく正しいでしょう。しかし、それでも我々は少しでも努力しなければならないと思います。注意しないと、エンジンがなくなってしまう。そして現状のままでは、他社がより良いものを開発し、我々が取り残されてしまう危険性があるのです」

――EVモデルは、いずれはICEモデルよりも優れたものになるのでしょうか?

「わたしはできると信じています。わたしはアリエルのチームに、EVがより良い選択肢になる必要があると言い続けていますが、それは可能だと確信しています。当社のような企業は、他の企業よりも速く動くことができます。それはまた、自動車をより良くすることができるのです」

――EVノマドでは誰でも買えるEVパワーユニットを採用しました。その理由は?

「今回、信頼性を最優先事項としたため、既存のコンポーネントを使いたいと考えました。パフォーマンスを優先すべきだという意見もあります。確かにその通りですが、クルマがそのパフォーマンスを発揮できなければ意味がありません」

――バッテリーはなぜ高いのでしょうか? コストは下がっていると思ったのですが……。

「少量生産であること、規模が小さいことが原因です。当社の場合、問題はサプライヤーではなく材料費にあります。少量で良いものを求めるなら、お金を払わなければなりません」

記事に関わった人々

  • スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    AUTOCAR UK Editor-in-chief。オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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