出張サービスでアップデート ランドローバー・ディフェンダー 130 長期テスト(3) 燃費18.4km/L達成

公開 : 2024.09.15 09:45

使い勝手にも配慮された車内のデザイン

もう少し時間がかかると考えていたから、筆者はアップデート中に車内の片付けへ着手した。同僚へクルマを突然貸すかもしれない。アウトバウンド・グレードの130は、3列目がないかわりに荷室が広い。干し草や馬の餌などを、頻繁に運んでいるのだ。

スタッフが帰る時間が来ても、もちろん終わらず。荷室へ敷かれているラバーマットを降ろし、ブラシで洗ってホースで流す。これには小さなフラップが付いていて、荷物を積む際にバンパーへ傷が付くのを防いでくれる。バンパーの汚れが、服に付くのも防げる。

ランドローバー・ディフェンダー 130 D300 アウトバウンド(英国仕様)
ランドローバーディフェンダー 130 D300 アウトバウンド(英国仕様)

荷室の開口部には、車高を上下できるボタンが付いている。重い荷物を積む時には下げられ、トレーラーの連結時には高さを調整することもでき、かなり便利な機能だと思う。

高速道路で緊急停止した場合の三角表示板は、テールゲートの内側に用意されている。フロア下にあると、荷物が載っている時には取り出しにくい。そのテールゲートには小物入れも設けられ、ウインドブレーカーや掃除用具、犬のリードなどをしまっておける。

乗員空間の足元にも、実務的なラバーマットが敷かれている。確かに値段はお高いが、ディフェンダーは単なる高級SUVではない。細かな使い勝手にも配慮したデザイナーやエンジニアには、頭が下がる。普段使いしやすいクルマだ。

最も実用的で安楽に移動できる1台

筆者はまだ、長期テストのディフェンダー 130でトレーラーを引っ張ったことはない。電動で格納できるゴツいトゥバーが、リアバンパー裏に隠れていることには最近まで気づかなかった。

しかし、別のディフェンダーにトレーラーを繋いだことはあり、有能だと知っている。せっかくだから、これでも何かを引っ張ってみたい。

ランドローバー・ディフェンダー 130 D300 アウトバウンド(英国仕様)
ランドローバー・ディフェンダー 130 D300 アウトバウンド(英国仕様)

そんな事を考えながら、掃除は終了。現在の自動車市場で、最も実用的で安楽に移動できる1台といえるディフェンダー 130は、従来より綺麗になった。そして、従来より安全性も高まった。一層、筆者の日常へ溶け込んでくれるに違いない。

テストデータ

気に入っているトコロ

ワイドな収納スペース:小物入れやポケットが、各所に設けられている。容量も大きく、掃除道具を入れていてもガタガタとうるさくない。

気に入らないトコロ

スタッフからの質問:何か不具合は? ボディに傷は付いた? とスタッフから聞かれる。もちろん、まったくない。

テスト車について

モデル名:ランドローバー・ディフェンダー 130 D300 アウトバウンド(英国仕様)
新車価格:8万390ポンド(約1527万円)
テスト車の価格:9万6745ポンド(約1838万円)

テストの記録

燃費:13.9km/L
故障:なし
出費:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    英国編集部エディター・アト・ラージ
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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