実は英国「6番目」の人気モデル! 小改良で不満解消 ヒョンデ・ツーソン・プラグインHVへ試乗

公開 : 2024.09.15 19:05

2023年の英国で6番目に売れた乗用車がツーソン スタイリングの変化は最小限 インテリア一新でハードスイッチ復活 滑らかなパワーデリバリーのプラグインHV 英編集部が評価

英国6番目の人気モデル 滑らかなパワーデリバリー

実は、2023年の英国で6番目に売れた乗用車が、4代目のヒョンデ・ツーソン。人気モデルなだけに、最近アップデートを受けたものの、とても控え目な変化に留められた。

パワートレインのラインナップへ、変更はなし。1.6L 4気筒ガソリンターボを主役とする、マイルドとフル、プラグインという3段階のハイブリッドが英国では提供される。トヨタRAV4フォルクスワーゲンティグアンなどが、主なライバルとなるだろう。

ヒョンデ・ツーソン 1.6Tプラグイン・ハイブリッド 4WDアルティメット(英国仕様)
ヒョンデ・ツーソン 1.6Tプラグイン・ハイブリッド 4WDアルティメット(英国仕様)

今回試乗したのは、そのプラグイン・ハイブリッド。90psを発揮する駆動用モーターが載り、システム総合での最高出力は255ps、最大トルクは37.3kg-mを発揮する。駆動用バッテリーの容量は13.8kWhで、電気だけで62km走れると主張される。

正直なところ、ヒョンデがパワートレインへ手を加えなかったことには、少し疑問。現行のツーソンは2020年に発売されているが、ライバルたちは改良を重ね、市場でのゲームを進めているから。

新しいMG HCやシュコダ・コディアックのプラグイン・ハイブリッドは、電気だけで120kmも走れる。普段使いは、ほぼ賄える距離だ。

とはいえ、ツーソンのプラグイン・ハイブリッドも充分有能。パワーデリバリーはスムーズで、活発に加速してくれる。オプションで四輪駆動を指定すれば、なお一層。

容姿の変化は最小限 一新されたインテリア

ステアリングの感触は楽しさを誘うものではないものの、反応は正確。駆動用モーターとバッテリー、四輪駆動システムで、前輪駆動のマイルド・ハイブリッドより約300kgも車重は重いが、カーブでのボディロールも小さい。

6速ATの滑らかさも好印象。積極的に運転すると、変速がもたつくように感じる場面はあるが、普通のユーザーが気になるレベルではないと思う。

ヒョンデ・ツーソン 1.6Tプラグイン・ハイブリッド 4WDアルティメット(英国仕様)
ヒョンデ・ツーソン 1.6Tプラグイン・ハイブリッド 4WDアルティメット(英国仕様)

四輪駆動システムには、3種類のドライブモードの他に、スノー、マッド、サンドという3種類のテレインモードが用意される。急勾配の走行を支援する、ヒルディセント・コントロールも備わる。

スタイリング的な変化は最小限。フロントグリルがシャープになり、ヘッドライトが僅かに大きくなったことが、わかりやすい違い。バンパーの下には、スキッドプレートも追加された。

一方で、インテリアの変化ぶりは大きい。ダッシュボードの上部には、ワイドなモニターパネルが据えられ、サイズはインフォテインメント用とメーター用、それぞれ12.3インチある。グローブボックスの上には、小物トレイも設けられた。

タッチモニターの反応は素早く、グラフィックは鮮明。アップル・カープレイとアンドロイド・オートには、ワイヤレスで対応する。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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