ボルボXC60 T5 Rデザイン

公開 : 2014.03.26 19:57　　更新 : 2017.05.29 19:08

と、ここではたと気づく。クル・コン使用時はひょっとして自慢の“エコ・コースト”機能が働かないのでは？　と。試しに解除すると、それまで100km/hで1800rpm程度だったエンジン回転数が、アクセルオフで約1000rpmのアイドリング回転に落ち着いた。

口では「普通に走る」と言いながらも、やはり燃費がいいに越したことはない。しかもひとりでゴールまで運転していては、全責任を負うことになる。疲れを理由にドライバーを交代し、京都に入り交通量も増えてきたので、クル・コン非使用で走るように仕向け……いや、通常運転を奨励すると、なんとあっという間に平均燃費が14.3km/ℓにまで向上した。

阪神高速3号神戸線で渋滞にはまったこともあって、ゴール地点での燃費は14.0km/ℓ。我々の挑戦は終わった。ただし、ほぼ最後発のスタートだったにもかかわらず、予告どおり他参加5車をすべて追い抜き1位でゴールすることは出来た。総走行距離は525.4km。こちらも最短記録。何事にもトップを目指すAUTOCAR JAPANらしいではないか。

参考までに優勝ティームの燃費は17.6km/ℓと、とても2t超えSUVの値とは思えない数値をマークした。しかし、エアコンやオーディオ、クルーズコントロールも使い、軽く燃費を意識しつつも普通に走ってリッター14.0kmも走るとは、“Drive-E”の実力の片鱗を見た気がした。果たして成績は、参加12ティーム中11位。最下位が計測ミスによる記録なしだったことは、ここだけの話である。

(文・櫻井健一　写真・佐藤正勝)