こんなのあったの? 知る人ぞ知る「スーパーカー」 ひっそりと “消えた” 珍車 50選 前編
公開 : 2024.09.21 18:05 更新 : 2024.09.22 16:22
ダウアー962(1993年)
ヨッヘン・ダウアーはポルシェのレースプログラムに密接に関わっていたため、ル・マン24時間レースで成功を収めた962をよく理解していた。ダウアーは、本物の962のシャシーに、カーボンファイバーとケブラーからなるボディを載せ、オリジナルよりも空力性能を向上させた。
最高出力730psのツインターボ3.0Lフラット6を搭載したダウアー962は圧倒的な速さを誇ったが、新車時の価格は約70万ポンドで、わずか13台しか生産されなかった。
イズデラ・コメンダトーレ112i(1993年)
開発開始から4年後の1993年、最初のコメンダトーレ112i(Commendatore 112i)がフランクフルト・モーターショーで発表されたが、このプロジェクトによりイズデラ社は2度目の倒産を余儀なくされ、消滅した。その後、1999年に再登場したものの、またすぐに姿を消してしまった。
112iは最高出力420psのメルセデス・ベンツ製6.0L V12エンジンを搭載し、最高速度338km/h、0-97km/h加速4.3秒を誇る。アダプティブ・サスペンション、専用設計のワイパー、ペリスコープ型ミラーなどを装備している。価格は50万ポンド。
リスター・ストーム(1993年)
GTレーサーとして知られるリスター・ストーム(Lister Storm)は、4台のロードカー仕様も生産され、そのうち3台が現存している。ジャガー製7.0L V12を搭載しており、最高出力553ps、最大トルク80kg-mを発生し、当時は世界最速の4人乗り市販車と謳われた。最高速度335km/h、0-97km/h加速は4.1秒とされている。
ジリアート・アエローザ(1994年)
ジリアート(Gigliato)は日本企業だが、英国に拠点を置き、イタリアの老舗デザイン会社に対抗しようとしていた。1994年には、フォード製3.0L V6を搭載した魅力的なアエローザ(Aerosa)を発表した。
ちょっとした調整で、このエンジンから最高出力300psを引き出すことができたが、それは理論上の話であり、1995年までにこのプロジェクトは過去のものとなってしまった。
ベンチュリー400 GT(1994年)
フランスの自動車メーカーMVSが倒産した後、ベンチュリー(Venturi)として復活し、V6エンジンを搭載するスポーツグランドツアラーの生産に取り組んだ。ベンチュリーの誇る最強モデルは、ツインターボの3.0Lを搭載した400 GTで、最高出力412ps、最高速度293km/h、0-100km/h加速4.1秒を実現した。レーシングカー仕様は数十台が生産されたものの、ロードカー仕様はわずか10台前後が生産されたのみ。
画像 独特のスタイルで注目を集めた高性能車【イズデラ・インペラートル、スパイダー、コメンダトーレなどを写真で見る】 全13枚