【英国王室とランドローバーの歴史】 エリザベス2世女王陛下が使用「レンジローバー」/「ディフェンダー」特別展示

公開 : 2024.09.08 11:45

ロイヤル・ランドローバー展示車両詳細

1954ランドローバー・シリーズ1ステート・レビュー

初代「ステート・レビュー・ランドローバー」は専用設計のリアプラットフォームが特徴で、エリザベス2世女王陛下とエディンバラ公爵フィリップ殿下による6か月のイギリス連邦周遊の際に使用された。

この特別な車両は、その訪問のためにオーストラリアに送られ、現在はアメリカの個人コレクターが管理している。

1954ランドローバー・シリーズ1(NXN1)

英国王室とランドローバー。
英国王室とランドローバー。

元々はジョージ6世国王陛下によって注文されましたが、エリザベス2世女王陛下やその他の王室メンバーによってバルモラル城で使用された。2010年にレストアされ、現在はランドローバー・クラシックコレクションに収蔵されている。

1958ランドローバー・シリーズ2ステート・レビュー

2台目の公式式典用ランドローバー車両で、青いサイドライトレンズが特徴だ。このライトは、王室メンバーが乗車し移動される際は、必ず点灯していた。

パレードに参加したこの車両は予備車両であったため、走行距離は約2万1000kmと少なく、ゲイドンにある大英自動車博物館に王室コレクションとして収蔵されている。

1966ランドローバー・シリーズ2Aステーションワゴン(JYV1D)

エリザベス2世女王陛下が自ら運転していた、初めて6気筒エンジンを搭載したステーションワゴン。

また、英国王室御用達の車両にふさわしい、レザーシート、木製ドッグガード、サイドステップなどの特別な装備も多数備えており、現在は、ゲイドンにある大英自動車博物館に王室コレクションとして収蔵されている。

1974レンジローバー・ステート・レビュー

王室の公式行事に初めて採用された「レンジローバー」で、1975年から2002年まで使用された。特別に改造された後部には、折り畳み式のシートと、傘を内蔵した聖書台が装備されている。

王室メンバーの移動に使用されることを考慮し、V8エンジンのエグゾーストにはサイレンサーを追加し、排気音を最小限に抑えている。現在は、ゲイドンにある大英自動車博物館の王室コレクションに収蔵されている。

1990レンジローバー・ステート・レビュー

3台目の「レンジローバー・ステート・レビュー」は、エリザベス2世女王陛下が1994年のクリスマスカードに選んだ画像に登場している。

この写真には、女王陛下とエディンバラ公爵フィリップ殿下がノルマンディ上陸作戦50周年記念式典に出席している様子が写っており、この車両は、大英自動車博物館に収蔵されている。

1996レンジローバー・ステート・レビュー

ランドローバー・スペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)が提供した4台目の公式行事用の車両であり、1990年に登場した従来の「ステート1レンジローバー」に代わるもの。カスタマイズされた後部プラットフォームには、他の公用車と同様、通常の2席ではなく、4席の折りたたみ式シートを装備する。

2005レンジローバー・ステート・レビュー

この公式行事用「レンジローバー」は、2016年のエリザベス2世女王陛下の90歳の誕生日パレードで、当時のケンブリッジ公爵夫妻(ウィリアム王子とキャサリン妃)とハリー王子の移動に使用されたことでも有名だ。

1983ディフェンダー110 V8(A444RYV)

エリザベス2世女王陛下が、サンドリンガム邸で使用していた個人用車両。プライベート・ロイヤル・コレクションであり、女王陛下の意向により、現在でも王室車両として使用されている。

2009レンジローバー(CK58 NPJ)

王室車両のなかでもエリザベス2世女王陛下のお気に入りのモデルで、この「レンジローバー」のステアリングを握られている女王陛下の写真が数多く残されている。ボンネットを飾っていた有名なラブラドールのマスコットは、保管のために取り外されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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