プジョーe-3008 詳細データテスト 快適で取り回し良好 効率はクラス平均並み 走りは物足りず
公開 : 2024.09.14 20:25 更新 : 2024.09.19 03:59
意匠と技術 ★★★★★★★☆☆☆
このe-3008のプラットフォーム、キャッチフレーズは『BEV・バイ・デザイン』。今後はe-5008のほか、e-408やe-508にも使用される予定で、e-CMPより大きなバッテリーパックやパワフルなモーター、長いホイールベースを備えることができる。より大きくて重いクルマを作れるようになった、ともいえる。
とはいえe-3008は、それらプラットフォームを共有するモデルや、同じクラスのライバルたちに比べると小さめだ。全長は4.5mをわずかに超えるのみで、全高も1.6mちょっと。クーペライクなルーフラインだが、ウェストラインや着座位置は、クロスオーバーよりSUVに近い高さだ。
発売時のパワートレインは1種類で、73kWhのニッケル・マンガン・コバルト式リチウムイオンバッテリーと、214ps/35.1kg-mの前置きシングルモーターを組み合わせる前輪駆動。WLTP混合モードの航続距離は最大526kmだ。2025年には2機種が追加される予定。まずはロングレンジ版で、モーターは230ps、バッテリーは98kWhとなり、航続距離が700kmに伸びる。もうひとつはツインモーターで320psのパフォーマンスで、バッテリーは73kWh仕様だ。
いずれも、重量はかなりある。テスト車の実測値が、スタンダードなグレードのアリュールでありながら2132kgで、2022年に計測したテスラ・モデルYの75kWh仕様より150kg以上、昨年のヒョンデ・アイオニック5よりは120kg重い。追加仕様は、さらに重くなることが確実だ。
サスペンションはコイルスプリングとパッシブダンパーを使用し、フロントがストラット、リアがマルチリンクの四輪独立。なお、同じプラットフォームに1.2Lの48Vハイブリッドを積む3008ハイブリッド136は、リアがトーションビームとなる。