【モントレー・カーウィーク】 イベントが年々増殖!  8月中旬はお祭り騒ぎ

公開 : 2024.09.12 17:45

毎年8月中旬、アメリカ・カリフォルニア州モントレーに様々なカーイベントが集う週末、通称「モントレー・カーウィーク」。ここでは「コンコルソ・イタリアーノ」などを中心に、近年の動向と傾向をご紹介します。

ますます盛り上がるモントレー・カーウィーク

「モントレー・カーウィーク」は年々増殖を続けている。

かつては日曜日にペブルビーチ・コンクールデレガンス(以下ペブルビーチ)があったのみだが、今はその前々週の金曜日から毎日イベントが続く。

モントレー・カーウィークの中心とも言えるペブルビーチ・コンクールデレガンス。
モントレー・カーウィークの中心とも言えるペブルビーチ・コンクールデレガンス。    越湖信一

たとえば今年であれば8月9日から18日までの長いお祭り騒ぎとなる。コロナ禍明け以来、参加人数はさらに増えているようにも感じる。

ペブルビーチ自体も日曜日の本番だけでなく、木曜日早朝にはツアーデレガンスと称した、コンクールデレガンス参加車両のみが参加できる100マイルほどのツーリングが企画される。こういった公道イベントは誰でも見学できるから、これを楽しまない手はない。

ちなみに今年からペブルビーチ・モータリングクラシックというシアトルからモントレーまでの1500マイル(約2400km)を1週間かけて走るという壮大なツーリングも企画され、多くの戦前モデルが完走している。クルマも人間も大したものだと思う。

頑張れ! コンコルソ・イタリアーノ

しかし全てのイベントが上手く行っているわけではない。後述するがオークションハウスも淘汰されているし、現在のところ、台風の目は土曜日に開催されるコンコルソ・イタリアーノだ。

その経緯はクエイル(ページ下部リンク参照)の項でも触れたが、それまでの会場であったクエイル・ロッジを離れて以来、オーガナイザーも変わり運営は蛇行。そしてついに昨年までのオーガナイザーがギブアップし、その歴史も終ったかと思われた。

400台以上のイタリア車がグリーンを埋めた、コンコルソ・イタリアーノ。
400台以上のイタリア車がグリーンを埋めた、コンコルソ・イタリアーノ。    越湖信一

しかし、今年になって新たなオーガナイザーが手を挙げて、精力的に進められた。このコンコルソ・イタリアーノは、そもそもイタリア車オーナーズクラブの寄り合いからスタートしたイベント。

その求心力を高めるべく、イタリアンデザイン界の重鎮であるワルター・デ・シルヴァ、ランボルギーニ・クラシックの顔であるヴァレンティノ・バルボーニ、イタリアの代表的クラシックカーコレクターであるコラルド・ロプレストらを担ぎ出し、ラグジュアリーなテイストを打ち出して、ある程度の集客を確保することは出来たようだ。

果たして、ペブルビーチもクエイルどちらもイタリアンテイスト、ラグジュアリーを打ち出している中で、どうコンコルソ・イタリアーノの魅力を打ち出して行くかはかなり難題ではある。

今回も直前でプログラムが変更されるなど混乱が続いたが、何とか400台余りのイタリアンがグリーンを埋めた。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    越湖信一

    Shinichi Ekko

    イタリアのモデナ、トリノにおいて幅広い人脈を持つカー・ヒストリアン。前職であるレコード会社ディレクター時代には、世界各国のエンターテインメントビジネスにかかわりながら、ジャーナリスト、マセラティ・クラブ・オブ・ジャパン代表として自動車業界にかかわる。現在はビジネスコンサルタントおよびジャーナリスト活動の母体としてEKKO PROJECTを主宰。クラシックカー鑑定のオーソリティであるイタリアヒストリカセクレタ社の日本窓口も務める。
  • 編集

    平井大介

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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