生産終了まで押し寄せた注文! フォルクスワーゲンUp! GTI UK中古車ガイド 小粒なカッコ良さ

公開 : 2024.09.24 19:05

新車時代のAUTOCARの評価は?

フォルクスワーゲンUp! GTIは、これまで登場した小さなホットハッチへ劣らない魅力を備えている。親しみやすく、最も訴求力があるといっても良いだろう。このクラスでの、純粋なドライバーズカーというわけではないけれど。

製造品質に優れ、スタイリングは魅力的。好ましい運転体験と、クラス上のモデルとも比較したくなる能力は、高く評価すべきもの。Up! GTIは、大成功といえる仕上がりだ。 (2018年3月21日)

フォルクスワーゲンUp! GTI(2018〜2023年/英国仕様)
フォルクスワーゲンUp! GTI(2018〜2023年/英国仕様)

オーナーの意見を聞いてみる

ローズマリー・リース氏

「今から2年前に、フォルクスワーゲンUp! GTIを購入しました。若かった頃の懐かしい思い出が蘇るような、楽しい運転を味わっています」

フォルクスワーゲンUp! GTI(2018〜2023年/英国仕様)
フォルクスワーゲンUp! GTI(2018〜2023年/英国仕様)

「今は、リアシートを外して軽量化。ルーフパネルは、シートのタータンチェックとコーディネートした、グラフィック・フィルムで覆いました。でも、それ以外はノーマルのままです」

「リアのドラムブレーキは固着しがちで、自分のクルマも修理しました。しかし、それ以外のトラブルは殆どありません。不満といえるのは、トラクション・コントロールをオフにできないことくらい。見た目もカワイイし、とても面白いクルマですよ!」

購入時に気をつけたいポイント

ボディ

ボンネット裏のラッチ付近が、飛び石傷で錆びやすい。まだ古くないクルマだから、早期に発見すれば深刻な問題にはならないはず。

トランスミッション

アイドリング中や加速時に、トランスミッションから異音が発生することが報告されている。具体的な故障ではないとしても、不具合へ繋がる可能性はあるので、試乗で予め確認したい。

サスペンション

フォルクスワーゲンUp! GTI(2018〜2023年/英国仕様)
フォルクスワーゲンUp! GTI(2018〜2023年/英国仕様)

外気温が低い日に、急に強い負荷を掛けると、サスペンション・スプリングが折れてしまうことがある。ダンパーが柔軟に動き始めるまで、丁寧に運転したいところ。ダンパーとスプリングの状態は、購入前に確かめたい。

ブレーキ

氷点下時に、サイドブレーキが固着することがある。ドラムブレーキ内の水分が凍結すると、この症状が出てしまう。排気熱で充分に温めたり、潤滑油を吹くことで程なく溶ける。不安なら、点検を受けても良いだろう。

ホイール

扁平率の低いタイヤを履くため、アルミホイールにはガリキズが付きがち。表面がダイヤモンドカット加工されており、傷は目立ちやすい。修理には、英国では1本100ポンド(約1万9000円)前後必要になる。

電気系統

ダッシュボード上にタッチモニターは備わらないが、フォルクスワーゲンの「マップ&モア」アプリをスマートフォンで利用できる。クルマ側と連動させ、タコメーターも表示可能だ。ただし処理量が多く、利用時はスマートフォンが熱くなりがち。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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