メルセデス-AMG GTにブラック・シリーズ
公開 : 2015.01.15 22:40 更新 : 2017.06.01 02:11
メルセデス-AMGのCEOであるトビアス・メールスは、AMG GTをスープアップしたバージョン、ブラック・シリーズを開発中であることを、デトロイト・モーターショーの会場で明らかにした。
「その時期はすぐというわけではないが、AMG GT ブラック・シリーズは、われわれが出さなくてはならないモデルのひとつだ。」とコメントしている。
以前、メールスは、AMG GTについて “フル・ファミリー” を構築すると語っていた。恐らく、来年2016年には既存のGT Sとハードコアなブラック・シリーズに中間に位置するGT3スタイルのモデルと、コンバーチブルの2モデルをリリースすることになろう。
メールスにかつて取材した時には、「GT3は、より強力なパワー、軽量なボディ、優れたエアロ・ダイナミクスと、異なった味付けのサスペンションを持ったモデルで、パワー・ウエイト・レシオ、ドライバビリティ、ラップ・タイム、より確かなフィーリングを重要視するユーザー向けのものとなるだろう。」としている。パワーもGT Sの509psを上回る560ps程度になると予測していた。
先代のSLS ブラック・シリーズは、6.2ℓのエンジンを搭載し、630psのパワーを得ていた。これはリッターあたり100psのパワーとなる。AMG GT3はダウンサイジングされた4.0ℓツインターボV8を搭載するため、リッターあたりのパワーは140ps/ℓとなる。この数値はA45 AMGに搭載される2.0ℓ4気筒の180ps/ℓまでは及ばない。しかし、そのリッターあたりのパフォーマンスと、標準ボディでSLSよりも80kg軽く、GT3では更に100kgほどダイエットされた1440kgとなるボディには十分と考えているようだ。また、その上に位置するブラック・シリーズのエンジン・パワーについては、更にパワー・アップされた580psにまで引き上げられる可能性もなくはない。
パフォーマンスについては、SLSブラック・シリーズの0-100km/h加速3.6秒というタイムを上回ることは間違いない。最高速度はあまり問題視されないとは思うが、よりダウンフォースが強くされたボディと、ショート化されるギア・レシオによって、322km/hを下回るものとなりそうだ。