実は「現行M4」に迫る中間加速 BMW i3 UK中古車ガイド レンジエクステンダー付きがオススメ

公開 : 2024.10.02 19:05

新車時代のAUTOCARの評価は?

印象的なスタイリングとインテリア、運転好きを惹き込む軽快な走りなど、間違いない魅力を備えたi3。こんなクルマはとても珍しい。テスラが先行して実現したが、BMWもそれに並んだ。

クルマ自体と運転を楽しめる、バッテリーEVといえる。我慢は最小限に留められ、思い切り謳歌するために存在するようなモデルだ。 (2014年1月22日)

BMW i3(2013〜2022年/英国仕様)
BMW i3(2013〜2022年/英国仕様)

オーナーの意見を聞いてみる

ジェラルド・マクガバン氏

「実は2台目のi3で、かれこれ3年目になります。多くのBMWを購入してきましたが、その殆どはMモデルでした。それでも、i3はこれまで所有してきたBMWの中で、最高の1台だと思っています」

BMW i3(2013〜2022年/英国仕様)
BMW i3(2013〜2022年/英国仕様)

「個性と楽しさが巧みに融合したようなクルマで、運転すれば笑顔になれます。スタイリングは、万人受けするものではないかもしれませんね。でも、昨日新車として発表されたとしても違和感ないほど、デザインは新鮮だと思いませんか」

「確かに、300kmしか走れない航続距離や、古いiドライブは改善したいポイントです。しかし、それ以外はパーフェクトです」

購入時に気をつけたいポイント

エアコン

エアコン・コンプレッサーの故障へ用心したい。車内だけでなく、駆動用バッテリーの冷却にも用いられており、致命的な問題に繋がる可能性がある。コンプレッサーの金属片がエアコンの配管内に飛び散り、修理が高額になることも多いという。

予め、エアコンの動作は確認した方が良いだろう。前オーナーに、経過なども確認できればベターだ。

燃料系統

BMW i3(2013〜2022年/英国仕様)
BMW i3(2013〜2022年/英国仕様)

レンジエクステンダー付きのi3では、2013年9月から2016年12月までの製造車両で、燃料タンクのベンチレーション系が擦れて、気化したガソリンが漏れる不具合が報告されている。最悪の場合、火災につながるという。ディーラーで対策は可能だ。

ブレーキ

i3の回生ブレーキは強力。基本的に、走行中は摩擦ブレーキに頼る必要はない。そのかわり、使用頻度が少ないがゆえに錆びがち。減っていなくても、ディスク交換が必要になることも多い。予め状態は確認しておきたい。

電気系統

車載機能やインフォテインメント・システムの不調は、補機バッテリーの劣化が原因のことが多いという。オーナー間の情報では、補機バッテリーは3年ほどで駄目になるとされている。すべての機能が正常に動くか、確かめておきたい。

ボディ

ドア開口部の形状が特殊で、乗り降りを繰り返しているうちに、ラバーシールが擦れて
破れてしまう。密閉性が損なわれ、雨水が侵入することもある。事前に状態を観察しておきたい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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