2024年版 サーキットを思い切り楽しめる軽量スポーツカー 公道走れるのが「不思議」な高性能車 10選
公開 : 2024.10.19 18:05 更新 : 2024.10.19 22:24
3. スパルタン
長所:この見た目で公道走行可能。独特の運動性能。
短所:高価。アトムの方がよりシャープで精悍。
これは、オーストラリア史上最高の輸出品になるのではないだろうか。ニック・パップ氏とピーター・パップ氏の兄弟が開発したスパルタンは、公道走行可能なサーキットマシンだ。
1960年代のCanAmレーサーを思わせるカーボンファイバー製ボディの下に、特注のスペースフレーム・シャシーとダブルウィッシュボーン式サスペンションを備え、ホンダ製「K24」2.0L 4気筒ターボをミドシップに積む。
車両重量わずか700kg とコンパクトでありながら、最高出力460psを発生し、0-100km/h加速2.3秒というセンセーショナルなパフォーマンスを実現している。
AUTOCARはまだサーキットでしか試乗していないが、稀有な能力を持つフライ級マシンであることは十分に理解できた。直感的でバランスの取れた親しみやすいハンドリングにより、コーナリングも難なくこなす。クルマとの一体感は高く、効果的なエアロダイナミクスによって安定した走りを見せてくれる。
まだ無名のメーカーで、12万6000ポンド(約2400万円)とかなり高額だが、1ポンドあたりのアドレナリン分泌量がこれほど多いクルマはほとんどない。
4. モーガン・スーパー3
長所:公道での楽しさが満載。無限のカスタマイズ性。
短所:雨天時とサーキットでの制限。趣味車としては高価。
例に漏れず、三輪車のモーガン・スーパー3も矛盾を抱えた存在だ。クラシックカーのような古風なデザインの奥に、先進性が見え隠れしている。そして重要なのは、運転も楽しいということ。
軽くて頑丈なアルミニウム製シャシーに、F1風のプルロッド機構のスプリングとダンパーを備えたダブルウィッシュボーン式フロントサスペンションを搭載している。
先代モデル(スリーホイーラー)のVツインエンジンは廃止され、フォード・フィエスタSTと同じ1.5L 3気筒の自然吸気バージョンが採用された。マツダMX-5(日本名:ロードスター)のトランスミッションを近い、1輪の後輪を駆動する。
スーパー3の運転は他では味わえない体験であり、オープンコックピットと小さな風防は、自動車というよりむしろ複葉機を操縦しているような感覚になる。田舎のワインディングロードを走ると、過ぎ去った懐かしい時代の光景、音、匂いに包み込まれるようだ。
しかし、走りの実力は本物だ。135セクションの細いフロントタイヤによるフロントエンドのグリップ限界に留意すれば、ハードに走らせることができ、ステアリング操作も楽しく正確でプログレッシブだ。
レブハッピーな3気筒の歌声も耳に優しく、0-97km/h加速を7.2秒で駆け抜ける。
毎日使えるクルマではないし、ベースモデルで4万ポンド(約760万円)以上と安くはないが、クルマを下りた後もずっと笑顔を残してくれるだろう。
画像 えっ、窓もドアもない? 公道走れる「大胆」な市販車がこちら。【アリエル・アトム4Rとスパルタンを写真で見る】 全43枚