2024年版 サーキットを思い切り楽しめる軽量スポーツカー 公道走れるのが「不思議」な高性能車 10選

公開 : 2024.10.19 18:05  更新 : 2024.10.19 22:24

10. マツダMX-5

長所:活気あるパフォーマンス。バランスのとれた、魅力的なハンドリング。優れたパッケージング。
短所:ホットハッチほど速くない。ステアリングが軽すぎる。キャビンの人間工学が不完全。

ここまでに紹介した個性的な9台と比べると、マツダMX-5(日本名:ロードスター)が普通のクルマに見えてしまうが、サーキット走行も日常使いもこなせる稀有な1台である。

10. マツダMX-5
10. マツダMX-5

快適性が高く、運転しやすく、安全装備なども一通り揃っていて、英国では3万ポンド(約570万円)弱から購入できる。考えれば考えるほど、広島のエンジニアたちの努力には畏敬の念を抱かざるを得ない。

上位グレードの2.0Lエンジン搭載車(欧州仕様)はパワフルで、強化されたビルシュタイン製サスペンション、高剛性のストラットブレース、リミテッド・スリップ・デフを備えているが、軽量の1.5L車にも十分すぎるほどの魅力がある。

回転の鋭いエンジンはしっかり働いてくれるし、キビキビ決まるマニュアル・トランスミッションを満喫できる。サスペンションは比較的ソフトな設定で、後輪駆動の美味しいバランスを実用的な速度域で味わうことができる。1.5LのMX-5は紛れもなく、「レス・イズ・モア(引き算の美学)」を象徴する1台である。

何よりも印象的なのは、毎日使えるということだ。平凡な運転体験と非日常的な運転体験が隣り合わせに共存している。今回紹介した多くのモデルが、天気の良い日中にしか出番がないのに対し、マツダMX-5は毎日の生活にほとんど妥協なくフィットする。

世界で最も売れているオープンカーとして、ギネス記録を更新し続けているのは単なる偶然ではない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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