2024年版 優れた中国製EV もう “バカ” にはできない「安価」で「高性能」な最新モデル 10選

公開 : 2024.10.20 18:05

凄まじいスピードで成長する中国の自動車産業。欧州車や日本車に匹敵するほどの性能を身に着けた最新モデルを10台ピックアップする。「中国製」だからといって、もう侮ることはできないだろう。

優れた最新中国製モデル

中国車の進化のスピードは、前例がない。25年前、中国は「ルバオCA6410」のようなモデルを生産していた。これは、実質的にはオースチン・モンテゴのフロントエンドにオースティン・マエストロのリアエンドを組み合わせ、トヨタのエンジンを搭載したものだった。

しかし今日、数十年にわたる経済成長、模倣品の創出、そして電気自動車(EV)への集中により、中国車は業界トップクラスにまで成長した。

成長いちじるしい中国製EVから最良の10台をピックアップ。
成長いちじるしい中国製EVから最良の10台をピックアップ。

安価でありながら信頼性も上昇傾向にあり、また、中国製の最新EVはエネルギー消費効率の高さでも上位にランクインしている。

価格重視の実用主義ばかりではない。インテリアの質感や運転の楽しさという点でも、欧州や日本、韓国のメーカーに追いつきつつある。

ここでは、母国を飛び出して激戦区の欧州で闘っている(または発売間近の)数多くの中国メーカーの中から、AUTOCAR英国編集部が選んだおすすめのモデルを紹介する。

MG 4

英国由来のブランドで、今は上海汽車(SAIC)の傘下にあるMGを大きく変えたモデル。長期保証付きの安価だが退屈なブランドから、注目に値するブランドへと(再び)変貌させた。

MG 4はシンプルに素晴らしいクルマであり、特別な表現や説明は必要としない。鍵となるのは、運転のしやすさである。スムーズな走りと、安心感のある強力なブレーキ、コーナリングでちょっとした楽しみをもたらす後輪駆動プラットフォームを備えている。

MG 4
MG 4

インテリアも合理的で、優れたレイアウトを採用。エアコンの温度調整などの操作性はフォルクスワーゲンID.3よりも良い。実走行テストでは、市販EVの中でもかなり上位に入る効率性が確認できた。

ツインモーター四輪駆動のホットハッチ仕様「MG 4 XPower」も販売されている。トラクションとパワーが追加されているにもかかわらず、それほど楽しいものではない。しかし、4万ポンド(約760万円)以下で合計出力435psを誇るクルマは他にほとんどない。

ニオET5

ニオ(NIO)は2025年末までに25の市場で販売開始する計画で、英国にも右ハンドル車が導入される見込みだ。

同社のバッテリー交換技術は有名で、5分以内に消耗したバッテリーを新しいものと交換することができる。

ニオET5
ニオET5

ET5は、欧州向けに特別に開発されたニオ初のモデルである。小型の高級車市場をターゲットとしているため、ライバルにはBMW i4テスラモデル3などが挙げられる。

興味深いことに、ステーションワゴンタイプの「ET5ツーリング」も販売される。このクラスではまだ珍しい電動ワゴンとして、存在感を際立たせるだろう。

欧州では75kWhと100kWhの2種類のバッテリーが用意される。100kWhモデルの航続距離は最長560kmとされているが、AUTOCARのテストでは520kmだった。

乗り心地は最高だ。油圧ダンパー付きの5リンク・サスペンションは、急な負荷にも対応できるため、500ps近い出力も扱いやすい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マレー・スカリオン

    Murray Scullion

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事