驚くほどの中毒性? ローバー・ミニ(Mk6・7) UK中古車ガイド 理屈抜きの楽しさ

公開 : 2024.10.09 19:05

新車時代のAUTOCARの評価は?

やっぱり、ミニは魅力的だ。運転は楽しく、今でも変わらず個性的。燃費は抜群に良いし、どこへでも連れて行きたくなるような敏捷性もある。歴史的価値も高い。今後も、まだ売れ続けるに違いない。(1989年8月23日)

ローバー・ミニ(Mk6・7/1990〜2000年/英国仕様)
ローバー・ミニ(Mk6・7/1990〜2000年/英国仕様)

オーナーの意見を聞いてみる

ニール・バージェス氏

「クイックシルバーにブラック・ルーフの、1993年式ミニ・クーパーに乗っています。1997年に盗難車として発見され、部品が外された状態で購入しました。ミニは、驚くほど中毒性の高いクルマですよ」

ローバー・ミニ(Mk6・7/1990〜2000年)
ローバー・ミニ(Mk6・7/1990〜2000年)

「最初のミニは、サーキット用に改造しました。ラリーにも出ましたけど。ノーマルのインジェクションでも充分戦えるんです」

「それは今でも所有しており、コーギーのミニカーのモデルにもなりました。最近はレースから引退し、家族の一員のように愛されています」

購入時に気をつけたいポイント

エンジン

エンジンオイル漏れに注意。シールやガスケット類の劣化は想定できる。定期的にオイル交換されて来たかも確かめたい。

クラッチペダルを踏む度に、エンジンが停まってしまう症状に悩むオーナーがいる。これは、オルタネーターやバッテリーの接触不良、燃料系の詰まりが原因かもしれない。バッテリーの電圧不足でも、エンジンは不調になりやすい。

ローバー・ミニ(Mk6・7/1990〜2000年)
ローバー・ミニ(Mk6・7/1990〜2000年)

エンジンマウントが劣化すると、アイドリング時や加速時にシフトレバーやクラッチペダルへ振動が伝わる。エンジンが滑らかに吹け上がるかも、予め確認したいポイント。

ブレーキ

ピストンやキャリパーは固着しがち。ブレーキを掛けた時にまっすぐ進まなかったり、キーキーと鳴く場合は、その可能性がある。ブレーキが効き始めるまで、ペダルの遊びが多すぎるのも良くない。

停止時にブレーキペダルへ力を込め、フロアまで踏み込めるか確かめる。奥まで届かない場合は、機械的な不調が疑われる。

電気系統

ステレオやスターターモーター、ヘッドライトに電気を供給する配線が、劣化し擦り切れる場合がある。これが切れると、基本的に運転できなくなる。この配線はステレオユニット後方にあり、状態は定期的に確かめたい。

ボディ

ローバー・ミニのボディやシャシーの鉄板は、初期型より薄い。前後のサブフレームやドア、フロントピラーとスカットル、給油リッドの周辺、バンパー、フロアマットの裏側などが錆びていないか観察したい。ヘッドライト内部の湿気も、望ましくはない。

塗装は、劣化し気泡のように浮いてくる。多くは完璧ではない再塗装か、塗膜の間に雨水が侵入することが原因といえる。酷い場合は、修理した方が良いだろう。

インテリア

車内に雨水が侵入していないか、フロアなどを点検したい。ラバーシールの劣化などが原因で、ドアやセンターピラー付近から雨漏りしがち。サンルーフが備わる場合は、そのラバーシールの状態も要確認。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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