【詳細データテスト】アストン・マーティン・ヴァンテージ 速さと快適性を高次元で両立 魅力的な改良

公開 : 2024.09.28 20:25

結論 ★★★★★★★★★☆

ヴァンテージは、強烈なパワーとパフォーマンスが際立っていながら、ただのV8モンスターではない部分がたくさんある。一例を挙げるなら、明らかにステップアップした運動性だ。従来モデルより落ち着きがあり予測できる動きになり、興奮度合いはドライバー次第だ。

同時に、長距離走行のマナーは適切で、ラゲッジスペースは広い。スポーツカーでありながら、GT的な魅力もふんだんにある。インテリアのハイテク関係も大幅に改善された。驚くほど守備範囲が広く、しかも好ましいクルマになった。

担当テスターのアドバイス

リチャード・レーン

結論:ヴァンテージの進化はめざましく、心を掴んで離さない魅力的なクルマに生まれ変わった。
結論:ヴァンテージの進化はめざましく、心を掴んで離さない魅力的なクルマに生まれ変わった。    JACK HARRISON

テスト場のオーバルコースをアウトバーンに見立て、176〜241km/hでの燃費テストを行った。平均速度は193km/hだ。結果は3.8km/L。911ターボSとの価格差は2万ポンド(約384万円)以上あるが、ドイツで前回走行を繰り返していたら燃料費でその差が埋まりそうだ。

マット・ソーンダース

ナビはWhat3Wordsが内蔵されていた。このアプリは地表を3平方メートル単位のブロックに区切って座標を決め、3単語のコードを与える。既成概念を覆すような使いやすさだ。

オプション追加のアドバイス

アストンのカラーバリエーションはこのところ広がりを見せ、シルバー系やグレー系以外にも豊富な色合いが用意されている。一番のおすすめは1959レーシンググリーン。また、テールゲートにうまく取り付けできる傘は、役に立つアイテムだ。

改善してほしいポイント

・低速域でときどき起こるドライブラインの反動をなくしてほしい。
・アナログメーターを戻してほしい。この手のクルマには、そのほうが似合う。
・カーボンセラミックブレーキのスキール音をなくしてほしい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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