2024年版 欧州最強の「高級SUV」 乗り心地がよく高性能、実用的なモデル 10選

公開 : 2024.10.26 18:05

2. ポルシェカイエン

長所:すっきりとして高級感があるキャビン。運転の満足度という点ではトップクラス。乗り心地がとても良い。
短所:PHEVの航続距離は良いが、クラス最高ではない。重量が増したPHEVのハンドリングは、それほど良くない。

「ポルシェを救った」と言っても過言ではない大人気SUVのカイエン。2017年に第3世代へと生まれ変わり、フォルクスワーゲン・グループのプラットフォームを共有するアウディQ7をこのランキングの首位から退けた。

2. ポルシェ・カイエン
2. ポルシェ・カイエン

大型のSUVといえども、ポルシェであることに変わりはない。そして、ポルシェが世界最高のスポーツカーを作り続ける背景には、カイエンのようなSUVを商業的な基盤とする側面があることも否定できない。

現行型のカイエンは、スポーツカーとしての印象は弟分のマカンに任せ、その代わりにこれまで以上に高級なSUVとして位置づけられている。傑出しているとは言えないまでも、際立った魅力を放っている。

カイエンのインテリアは息をのむほど質感高く、その乗り心地の良さは同クラスのどのモデルにも引けをとらない。動力性能はこれまで通り高く、PHEV、V6ターボ、V8ターボなどがエンジンが搭載されている。

さらに、スタイリッシュなカイエン・クーペも登場した。高性能の「GT」もある。911 GT3の走りの魅力を一部取り入れており、ニュルブルクリンクで最速のSUVであることを誇示している。

3. BMW X5

長所:力強く回るエンジン。洗練されたダイナミックなハンドリング。電気航続距離の長い優れたPHEV。
短所:実用性ではライバルのSUVに劣る。インテリアの質と使い勝手がやや低下。PHEVの充電速度は7.4kWしかない。

第4世代となるBMW X5は最近マイナーチェンジを迎えたが、従来型の性能が優れていたため、改良は必要ないという意見もあるだろう。

3. BMW X5
3. BMW X5

フロントとリアのデザインを変更し、車載システムをよりハイテク化し、エンジンも若干強化した。もちろん、パフォーマンスと効率性の向上を両立させている。

さまざまな変更が加えられたが、高級SUV市場を定義する上で大きな役割を果たした初代モデルから20年が経った今でも、X5のレシピは変わっていない。

BMWは、多くの人が必要とするだけのスペース、多用途性、四輪駆動システムを備えながらも、動力性能を損なわないスポーティなSUVという、非常に魅力的なコンセプトを考案した。

最新モデルはライバル車よりもやや小型で車高が低く、よりセダンに近いドライビング・ポジションとなっている。

インテリアの質感はやや寂しいが、BMWの伝統となった曲面ディスプレイの導入により改善された。大容量のトランクと7人乗りのレイアウトも用意されている。

そしてドライバーとX5を最も強く結びつける要素は、運転体験だ。特に、大型の4WD車が必要だが、必ずしも欲しいわけではないという方には、その傾向が強いだろう。

軽快なステアリング、優れたボディコントロール、バランスのとれたグリップレベル、そしてかなりシャープで鋭いハンドリング・レスポンスにより、SUVというよりもむしろステーションワゴンのような操作感覚を実現している。

パワフルでスムーズかつ洗練されたエンジンは、ドライバーが求めるであろうあらゆる性能を提供してくれる。

他のSUVは、もっと豪華な内装材や広いスペース、快適性、4WD性能を備えている。X5のスタイリングについては、大型のキドニーグリルのおかげで、一部で厳しい批判も寄せられている。

それでも、運転にこだわりたいドライバーにとっては、X5は検討に値する1台だろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事