2024年版 欧州最強の「高級SUV」 乗り心地がよく高性能、実用的なモデル 10選

公開 : 2024.10.26 18:05

6. メルセデス・ベンツGLE

長所:広々とした室内に最大7人乗車可能。幅広いエンジンラインナップ。足元のスペースが広い。
短所:ライバル車に比べトランクが小さい。BMW X5ほど走りがシャープではない。

メルセデス・ベンツは、第4世代GLE(旧ML)に新しいプラットフォームを採用し、高級SUV市場へのさらなるテコ入れを図った。

6. メルセデス・ベンツGLE
6. メルセデス・ベンツGLE

先代モデルのGLEより剛性の高いボディ構造を採用し、大幅にサイズアップしている。2列目および3列目の居住空間は先代よりもかなり広くなり、メルセデスは全座席で格段に高級感のあるラグジュアリーな雰囲気を実現したと謳っている。

最新のMBUXインフォテインメント・システムとデュアルワイドスクリーンを採用し、さらに表示機能が向上した大型ヘッドアップディスプレイを搭載している。

サスペンションについては、従来のスチールコイル・サスペンションと、ステレオカメラで前方の路面を読み取り、これから遭遇する状況に備えてサスペンションを事前に調整する48Vアクティブ・エアサスペンション・システムがある。

英国仕様では「GLE 450」は洗練性、パフォーマンス、乗り心地の快適さが光るが、4気筒ディーゼルの「GLE 300d」は静粛性と乗り心地の面で明らかに見劣りする。その中間に位置するのが直列6気筒ディーゼルの「GLE 400d」で、速さと洗練性ではガソリン車にほぼ匹敵するが、GLE 300dとほとんど変わらない燃費を実現している。

そして、7人乗りではなくなるが、ディーゼルのPHEVモデル「GLE 350de」もある。

快適性、洗練性、高級感、実用性を重視するなら、GLEは一見の価値がある。

7. ボルボXC90

長所:7人乗り。信頼感があり快適。
短所:洗練性は改善の余地あり。平凡なインテリアの質感。

フォード傘下から抜けた後のボルボの復活は、XC90から始まった。XC90は、快適性とハンドリングに優れた本格的な7人乗りSUVで、PHEVモデルを含む幅広いエンジンラインナップを備えている。

7. ボルボXC90
7. ボルボXC90

また、高級SUVの価格帯としてはちょうど真ん中に位置する。インテリアは、高級感のある素材とそうでないプラスチック素材が混在しており、完璧とは言えないエンジンの洗練度やインフォテインメントの使い勝手の悪さなど、気になる点もいくつかある。

それでも、2019年に新しいマイルドハイブリッドの「B5」を導入するなど、何度も改良を重ねている。さらに最近のマイナーチェンジで、PHEVモデル「T8」に18.8kWhの大容量バッテリーが搭載され、電気のみでの航続距離が70kmに伸びた。

今年9月の改良では内外装のデザインも変更されたが、本稿執筆時点ではAUTOCARはまだ試乗できていない。

いずれにせよ、激しい競争が繰り広げられるSUV分野で中心的な地位を獲得したことは、ボルボにとって強い自信を与えたはずだ。ボルボは成長中の企業であり、XC90は高級路線への転換を図った象徴的なモデルである。

発売から10年近く経った今でも、ボルボというブランドにふさわしいスタイル、広々とした空間、堂々とした風格を備えている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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