【TBCC2024】 若手から70歳代まで、クラシックカーでサーキットを果敢に走る!

公開 : 2024.09.25 17:45  更新 : 2024.09.25 20:57

9月8日に12シーズン目の第2戦となる、通算46回目が開催された東京ベイサイド・クラシック・カップ・シリーズ(TBCC)。往年の輸入車と懐かしい国産旧車が参加しているレース形式の走行会を、高桑秀典がレポートします。

ラップタイムによって絶妙なクラス分け

去る9月8日に12シーズン目の第2戦となる、通算46回目が開催された東京ベイサイド・クラシック・カップ・シリーズ(TBCC)は、往年の輸入車と懐かしい国産旧車が参加しているレース形式走行会だ。

袖ヶ浦フォレストレースウェイを本気で走る年間4戦のサーキットイベントながら、ドライバーの腕とクルマの性能によるラップタイムにより、絶妙なクラス分けが行われている。

東京ベイサイド・クラシック・カップ・シリーズ(TBCC)は、年4戦開催。
東京ベイサイド・クラシック・カップ・シリーズ(TBCC)は、年4戦開催。    高桑秀典

安全にバトルを楽しめるように配慮された敷居の低いサーキットイベントなので、毎回数多くの参加者を集めており、思い思いのスタンスとスピードで本格的なレースを堪能することができる。

ここ数年の間に巻き起こった旧車ブームの影響で、クラシックカーでモータースポーツを楽しむ若手オーナーが一気に増えたが、やはりTBCCのボリュームゾーンとなっているのは50歳以上のクルマ好き。70歳代のベテランドライバーもたくさん参加しており、みな果敢な走りでギャラリーたちを魅了しているのであった。

例外はあるが、ベテランドライバーが走らせているクルマを拝見すると、フェアレディやホンダのSシリーズをはじめとする国産旧車であるケースが多く、ミドルエイジおよび若手の参加者はポルシェアルファ・ロメオロータストライアンフ、MG、クラシック・ミニといった定番のクラシックカーでレースを堪能している。かなりバラエティに富んだ車種が参戦しているので、TBCCは観ているほうも面白いのだ。

100年近く前に生産されたクルマも元気な走り

敷居の低いモータースポーツとして親しまれているTBCCには、レース形式走行会に参戦する前にお試しで走行できる、プレTBCC的な意味合いのスポーツ走行クラスも用意されている。

今回、同クラスには22台が参加。定番のクラシックカーのみならず、街中で見かける機会が皆無だといえる海外の珍しいキットカーや、TBCCとは直接関係のない現行車も走行OKということもあり、毎回、数多くの自動車趣味人がエントリーしている。

戦前車はのんびり走っていると思われがちだが実は速く、その走りは感動もの。
戦前車はのんびり走っていると思われがちだが実は速く、その走りは感動もの。    高桑秀典

9月8日は、ノーブルP4、フルニエ・マルカディエFM01、BMW 135i、ダイハツ・エッセといった新旧さまざまなクルマがコースインした。

また、戦前車を対象としたヴィンテージ・スポーツ走行クラスも人気がある。こちらでは、1928年式ブガッティT37A、1932年式オースチン・セブン・モノポスト、1933年式ウーズレー・ホーネット・スペシャル、1935年式MG Mタイプ・マグナ、1935年式ラゴンダ・レイピアといった歴史的な名車たちが出走。100年近く前に生産されたクルマとは思えない元気な走りを披露した。

スポーツ走行クラスもヴィンテージ・スポーツ走行クラスもTBCCならではの走行枠だといえ、このイベントでしか走っていないクルマも多い。

思い思いのスタンスとスピードで本格的なレースを堪能するのもいいが、好きなクルマでスポーツランを楽しむのも一興なので、今後も続けて欲しい走行枠だ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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