4代目へモデルチェンジ! 新型 BMW X3 M50へ試乗 プラットフォーム継続 クラストップの走り堅持

公開 : 2024.09.26 19:05

BMWの人気者、X3が4代目へ刷新 プラットフォームは3代目と同じCLAR M50はISG付き6気筒ターボで398ps ワイドなモニターパネル獲得 クラストップの走り 英編集部が評価

3代目と同じCLAR EV版はノイエクラッセへ

画期的といえたSUV、BMW X5よりひと回り小さいモデルとして、X3が発表されたのは2003年。スポーティなサルーンで定評を築いたブランドの、大胆なラインナップ拡大を告げる次の一手といえた。

21年が過ぎた今、SUVはBMWには欠かせない存在になっている。ブランドのイメージを定義する、一角といってもいい。3代目のX3はモデルチェンジ間際でも人気が高く、2023年は毎日約1000台が売れていた。

BMW X3 M50(欧州仕様)
BMW X3 M50(欧州仕様)

ほぼ7年毎に繰り返されるモデルチェンジのルーティン通り、2024年に登場したのが4代目。アウディQ5ポルシェ・マカンなどと、新たな戦いを繰り広げることになる。

ただし、プラットフォームは3代目も採用していたCLARを継承。これは電動パワートレインにも対応した設計ながら、新世代はすべて、ハイブリッド化された内燃エンジン仕様となる。また、四輪駆動が標準だ。

このクラスのバッテリーEVは、専用開発プラットフォームによる、ノイエクラッセX コンセプトの量産モデルが引き継ぐ。予定では、2025年にお披露目される。

プラグイン・ハイブリッドのX3 30eも追って登場するが、先に英国で提供されるのはマイルド・ハイブリッド。2.0Lガソリンターボの20と、2.0Lディーゼルターボの20dに加えて、今回試乗した3.0LガソリンターボのM50という構成になる。

ISG付き6気筒ターボで398psのM50

このM50は、本気のX3 Mの準備が整うまで、フラッグシップの役割を担う。最高出力398ps、最大トルク59.0kg-mを発揮する、スターター・ジェネレーター(ISG)付きの直列6気筒エンジンを搭載し、0-100km/h加速は4.6秒。印象的な動力性能を誇る。

4代目の開発に対し、技術者はできる限り手を尽くした。車重削減と剛性強化に加えて、前がストラット式、後ろが5リンク式となるサスペンションも改良されている。動的能力を引き上げるために。

BMW X3 M50(欧州仕様)
BMW X3 M50(欧州仕様)

M50を含むMスポーツ仕様では、スポーツサスペンションと電子制御のリミテッドスリップ・デフを装備。ブレーキとステアリングは、専用設定になる。試乗車には、オプションのアダプティブタンパーも組まれていた。

ボディサイズは、3代目から34mm長くなり、29mm広がった。全長は4755mm、全幅が1920mm、全高は1660mmある。スタイリングは3代目よりモダンになり、次世代のノイエクラッセ・シリーズとの架け橋になるような雰囲気を漂わせる。

キドニーグリルは大きいものの、最近の例としては存在感は控えめ。造形的にはシンプルになった。持続可能性へ配慮し、クロームメッキ・トリムは与えられない。LEDでほのかに光るフロントグリルのフレームは、M50では標準装備だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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