大自然への旅行でも魅力的 レクサスLBX 長期テスト(3) 上級ブランドは車上荒らし注意?

公開 : 2024.10.13 09:45

レクサス最小のクロスオーバー、ブレークスルーを掲げたLBXが英国上陸 BEV仕様なしでも欧州でのシェア拡大は可能か? ヤリスクロスとの差別化は? 英編集部が魅力を掘り下げる

積算6635km 上級ブランドは車上荒らしに注意?

レクサスLBXのセンターコンソールへ、筆者はスマートフォン用のケーブルを繋いでいる。ところが先日、市街地に停めていて、金目のものがないかガラス越しに車内を覗き込む不審者を目撃してしまった。

白い充電ケーブルは目立つから、スマートフォンが残っていないか確認したのだろう。上級ブランドのSUV、ということが関係しているはず。それ以来、LBXから降りる時は毎回抜き取るようにしている。

レクサスLBX ハイブリッドFWD プレミアムプラス・デザイン(英国仕様)
レクサスLBX ハイブリッドFWD プレミアムプラス・デザイン(英国仕様)

積算7077km 徐々に気になる風切り音

この前の週末は、グレートブリテン島南東部のサフォーク州へ。緑豊かな、センターパークズ・エルブデン森林公園を家族で訪れたのだ。想像以上の賑わいで、ロンドンからここまでの小旅行にどれがぴったりかを考えながら、駐車場のクルマたちを観察してみた。

自宅からセンターパークズまでは、片道3時間。長期テスト車両のLBXも、基本的には快適といえた。

レクサスLBX ハイブリッドFWD プレミアムプラス・デザイン(英国仕様)
レクサスLBX ハイブリッドFWD プレミアムプラス・デザイン(英国仕様)

しかし、運転中に徐々に気になっていったのが、高速域での風切り音。今回は高速道路を長時間走らせたのだが、少しうるさく感じられた。上級ブランドのモデルとして、相応しいとはいえない。

AUTOCARでは、数か月前にLBXの詳細データテストを実施しているが、約110km/hでの走行時の車内ノイズは68dBA。この時は、うるさいほどではないものの、レクサスへ期待するほど静かでもないと纏めている。

今回の筆者の印象と比べると、ちょっと甘い評価に思える。自分がこのクルマへ慣れたことが、影響しているのかもしれない。あるいは見晴らしの良い区間が多く、風が強かったからかもしれない。とにかく、もう少し静かな方が良いだろう。

まったく気を使わず平均燃費は22.1km/L

小さな子どもは、そもそも長時間クルマへ座っているのが得意ではない。LBXの空間自体は狭くないものの、薄暗いリアシートにくくられている環境は、平穏な気分を保つのに効果的ではないらしい。

3時間も走っていると、飽きた子どもが好きな音楽を聞きたがることは珍しくない。LBXのシステムはアップル・カープレイに対応しているが、ラジオの選局に、4回もタッチモニターをタップするのは面倒だろう。その度に、前方への目線を逸らすことになる。

レクサスLBX ハイブリッドFWD プレミアムプラス・デザイン(英国仕様)
レクサスLBX ハイブリッドFWD プレミアムプラス・デザイン(英国仕様)

一方で、1.5L 3気筒自然吸気エンジンとe-CVTが組み合わされたハイブリッド・パワートレインは、パワフルとはいえないが燃費が素晴らしい。短距離が中心の普段使いでも感心していたが、今回のような自動車旅行では、さらにメリットが表れた。

小旅行での平均燃費は、22.1km/L。まったく気を使わず運転していたのに、カタログ値を僅かに上回ってくれた。

ところで、筆者がセンターパークズ・エルブデン森林公園を訪ねたのはその日が初めて。入場するまで、45分も並ぶとは予想もしていなかった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    レイチェル・バージェス

    Rachel Burgess

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

長期テスト レクサスLBXの前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事