【新型ノート・オーラNISMO】日産ファン必見! 新設の4WDはあの日産の香り!

公開 : 2024.09.29 06:25  更新 : 2024.10.02 13:47

ドライブモードを切り替えると走りが"キャラ変"

試乗車は、オーラNISMO 4WDのレカロ・シート装着仕様。エクステリアは、新フロントグリルとなったことで顔付きにも精悍さが増した印象だ。NISMO専用色である新色『NISMOステルスグレー×ブラックルーフ』の組み合わせもクール。NISMOのアクセントとなるレッドも、ホットハッチ感を高めてくれる。

インテリアは形状こそオーラと共通だが、メーターパネルを始め、シートベルトやスタートボタン等もNISMO専用仕様。ホットハッチ感を盛り上げるなら、オプションのレカロ・シートを選びたくなる。

室内はメーターパネル、シートベルトやスタートボタン等もNISMO専用仕様。
室内はメーターパネル、シートベルトやスタートボタン等もNISMO専用仕様。
    佐藤亮太

シリーズハイブッドのe-POWER車なので、走行音は静かだ。ちょっと好戦的なビジュアルに対して足まわりはしなやかで、普段乗りでの快適性も高い。特に標準シートを選べば、より普段使いの利便性は高まる。

しかし、それは表向きの顔に過ぎない。ドライブモードを切り替えると、まさに走りが”キャラ変”するのだ。ここでのポイントは、アクセルレスポンスの向上だけでなく後輪の駆動力配分にあるのだが、それはドライバーの運転操作にも大きく影響する。

最も分かりやすいのがコーナリング。ECO、NORMAL、NISMOと切り替えていくうちに、コーナリング時のステアリング切れ角がより小さくなり、コーナー脱出時のアクセルオンもより早くなるのだ。

これは後輪の駆動力を増やすことで、前輪の余裕を確保し、旋回性能を高めることが出来るため。ここに歴代GT-Rで培ったアテーサET-Sの思想が盛り込まれている。

第2世代GT-Rの走りを彷彿させる

さらにNISMOモードでは、刺激的なコーナリングマシンへと変貌する。そのセッティングにより、FFベースの4WD車でありながら、後輪でクルマの動きを作り出すことができる。その感覚は、まさに第2世代のGT-Rの走りを彷彿させるのだ。

そんな俊敏な走りを見せるため、シートのホールド性を求めたくなる。ちょっと値段は張るが、このクルマにはレカロ・シートをおススメしたい。そうすればこいつは、毎日乗れるホットハッチとして完成される。

走りの感覚は、まさに第2世代のGT-Rの走りを彷彿させる。
走りの感覚は、まさに第2世代のGT-Rの走りを彷彿させる。    佐藤亮太

かつては、高い技術力が生む走りの良さから多くのファンに愛された日産だが、近年は、その力がエコに注がれてきたイメージが強いのも事実。

しかしオーラNISMO 4WDには、あの日産の香りがする。だからこそ、熱心な日産ファンにこそ試してみて欲しい。”チューンドバイNISMO”、十分検討の価値有りだと思う。

記事に関わった人々

  • 執筆

    大音安弘

    1980年生まれ、埼玉県出身。幼き頃よりのクルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在は自動車ライターとして、軽自動車からスーパーカーまで幅広く取材を行う。原稿では、自動車の「今」を分かりやすく伝えられように心がける。愛車は、スバルWRX STI(VAB)とBMW Z4(E85)など。
  • 撮影

    佐藤亮太

    Ryota Sato

    1980年生まれ。出版社・制作会社で編集経験を積んだのち、クルマ撮影の楽しさに魅了され独学で撮影技術を習得。2015年に独立し、ロケやスタジオ、レース等ジャンルを問わない撮影を信条とする。現在はスーパーカーブランドをはじめとする自動車メーカーのオフィシャル撮影や、広告・web・雑誌の表紙を飾る写真など、様々な媒体向けに撮影。ライフワークとしてハッセルブラッドを使い、生涯のテーマとしてクラシックカーを撮影し続けている。佐藤亮太公式HPhttps://photoroom-sakkas.jp/ 日本写真家協会(JPS)会員
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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