新型 BMW 120 Mスポーツへ試乗 魅力強化の4代目 1シリーズ・オーナーは特にスポーティ好き? 

公開 : 2024.10.01 19:05

運転しがいのあるコンパクト・ハッチバック

公道で新しい1シリーズを走らせてみれば、運転しがいのあるコンパクト・ハッチバックだという、従来からの特長は変わっていないとわかる。控えめな120 Mスポーツでも。

ステアリングホイールは適度に重く、機敏なコーナリングを披露。同時に、高速道路ではビシッと安定してもいる。BMWらしいレスポンスと正確性だといっていい。

BMW 120 Mスポーツ(欧州仕様)
BMW 120 Mスポーツ(欧州仕様)

マイルド・ハイブリッドの、3気筒ターボエンジンも好ましい。滑らかに回り、殆どの条件で不満ないパワーを発揮。特別な印象を与えるわけではないものの、燃費は褒められる。今回の試乗では、気ままに運転して15.0km/Lを超えてくれた。

ドイツ勢には、フォルクスワーゲン・ゴルフアウディA3といった競合が存在する。オールラウンダー的なハッチバックとして、どちらが優れるのか、直接比較してみたいところだ。少なくとも、1シリーズのプレミアム感が嫌いな人は少ないはず。

M135の驚異的な高速移動 魅力を一層強化

加えて、今回はM135にも短時間ながら試乗することができた。更に硬いスタビライザー・ブラケットと専用ダンパー、M3譲りの4ポッドブレーキなどが盛り込まれる、オプションのMテクノロジー・パッケージを装備した仕様で。

最高出力は300psで溢れんばかり。豊かなパワーをシャシーがしっかり受け止め、安定性を保ったまま驚異的な高速移動を叶えている。7速ATは、やや回転数を引っ張りたがる傾向にあるようだ。

BMW 120 Mスポーツ(欧州仕様)
BMW 120 Mスポーツ(欧州仕様)

新しい1シリーズを実際に運転してみると、明確な新世代感まではないかもしれない。しかし、望ましい特長はしっかり強化されている。スポーティな上級ハッチバックとして、魅力を一層増したことは間違いない。

◯:適度にダイナミックな操縦性 実用的な車内空間 悪くない燃費 BMWらしいプレミアム感
△:英国仕様は選択肢が限られる 120はそこまでエキサイティングではない

BMW 120 Mスポーツ(欧州仕様)のスペック

英国価格:3万3065ポンド(約635万円)
全長:4361mm
全幅:1800mm
全高:1459mm
最高速度:225km/h
0-100km/h加速:7.8秒
燃費:16.6-18.8km/L
CO2排出量:121-135g/km
車両重量:1500kg
パワートレイン:直列3気筒1499cc ターボチャージャー+ISG
使用燃料:ガソリン
最高出力:170ps/4700-6500rpm
最大トルク:28.5kg-m/1500-4400rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック(四輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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