【詳細データテスト】フォルクスワーゲン・ゴルフGTI マイルドな乗り味に改良 悔やまれるMT不在

公開 : 2024.10.05 20:25  更新 : 2024.10.08 01:12

ハード方向に振った8代目ゴルフGTIは、マイナーチェンジでパワーアップしつつシャシーをやや穏やかに改修し、熟成感が増しています。操作系の改良もあり、付き合いやすいクルマになりましたが、MTの設定落ちは残念です。

はじめに

新たなフォルクスワーゲン・ゴルフGTIは、電動でもハイブリッドでもない。マイルドハイブリッドですらない。

実際、50年近くの間、ほぼ同じことを続けているように思える。ホットハッチをシンプルだが思慮深く解釈し、世代交代やマイナーチェンジのたび狙いが明確なアップデートを徐々に行なってきた。ロジカルに考えれば、この最新モデルは、最高の出来になるはずだ。

テスト車:フォルクスワーゲン・ゴルフGTI
テスト車:フォルクスワーゲン・ゴルフGTI    JOHN BRADSHAW

もちろん、新型といっても、これは全面刷新型ではなく、バージョン8.5とでもいうべきアップデート版だ。2021年に登場したゴルフVIIIのGTIは、世界中で絶賛された、とは言い難い。その理由は、キャビンに用いられたハイテク装備の問題がもちろんある。また、これまでは、もっと成熟したホットハッチだったのに、柄にもなくハードコアに仕立てたサスペンションも挙げられる。

しかし、ベーシックなゴルフは、マイナーチェンジで欠点を補ってきた。GTIも同じく改善を果たしているのだろうか。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジョン・ブラッドショー

    John Bradshaw

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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